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【MHW:IB】公式設定資料集の内容を調べてみた

まえがき

2022年5月27日、モンスターハンターワールド:アイスボーンの公式設定資料集が発売された。
こちらの記事では資料集を読んで疑問に思った点とその調査結果をまとめる。性質上、ゲームと資料集のネタバレが含まれるのでご了承いただきたい。


明らかに誤りと思われる点

○ p45 ウルグを「ウルク」と表記

○ p148 ナルガクルガが古代樹の森でラフィノスを捕食するとの表記

ラフィノスは古代樹の森には生息していない。実際の生息地である陸珊瑚の台地では、ナルガクルガによる捕食の様子が見られる。
なお、古代樹の森にはラフィノスと同じ翼竜種のメルノスがいるが、こちらを捕食する姿は確認されていない。

○ p165 凍て刺すレイギエナが通常種を呼ぶのは瀕死の時くらいとの表記

実際には戦闘中にも普通に呼び寄せる。

○ p165 凍て刺すレイギエナは通常はガウシカを捕食してコルトスは捕食しないとの表記

実際に捕食しないのは温泉地帯のコルトスであり、氷原地帯のコルトスを最も優先して捕食する。氷原地帯のコルトスが不在の場合にガウシカを捕食する。

○ p282 ガウシカの生息地が渡りの凍て地のみとの表記

導きの地の氷雪地帯にも生息している。

○ p287 ツキミアゲが多く出現する夜にツキノハゴロモが出やすい、との表記

世界観設定上はそうなのかもしれないが、実際のゲームではほとんど関連がない。ツキミアゲが群れていてもツキノハゴロモが出現する場合もあるし、その逆もある。


疑問点とその調査結果

ここでは、資料集を読んで個人的に「初めて知ったからゲーム内で確認したい」と思った事項の調査結果を主にまとめる。
引用欄の出典は、特に断りがない限り「モンスターハンターワールド:アイスボーン 公式設定資料集」より引用している。


ブラントドスは温泉で日光浴をする?

p120 「渡りの凍て地にて、雪の中を泳ぎ回る姿が確認された魚竜種。深雪を好み、尖った頭部で雪を掻き分けるように移動する。そのため、針葉樹の森に近い南部一体を主な縄張りとし、温泉の近くでは日光浴をする姿も目撃されている」

ブラントドスは日光浴をしない可能性が高い

ブラントドスの生態についての記述。
3時間ほどブラントドスを追跡したものの、そのような生態を発見するには至らず。同じくこの地に出現するバフバロは日光浴をするので、混同してしまった可能性がある。

日光浴を行うバフバロ。ブラントドスは温泉には寄り付きもしない

渡りの凍て地でモンスターを捕獲すると落下する

p77 「崩落時、大型モンスターは必死に逃れようとするが、捕獲のために眠らせたモンスターはそのまま渦潮に飲み込まれてしまう」

渡りの凍て地のフィールド解説の項目で、エリア7の崩落する氷床に関しての記述。
実際に試してみた。

落ちた。


閃光羽虫の巣に壁ドンすると閃光羽虫が出現する

p115 「岩場の隙間に隠れている閃光羽虫を見かけたら、モンスターのぶっ飛ばし攻撃で壁を壊し、誘い出してもいいだろう」

渡りの凍て地のフィールド解説の項目にて。
エリア14東側にある明るい壁は閃光羽虫の巣であったようだ。
調査の結果、昼間に閃光羽虫が隠れているのを確認。それ以外の時間帯は外に出ているのか、姿が見られなかった。

閃光羽虫の巣。もう一箇所ある

ということで、ベリオロスにご協力を頂いて50回ほど壁ドンしてみた。
結果、一度だけ成功。エリア14マップの中央に閃光羽虫が2匹出現するのを確認できた。
しかしそれ以降は成果0。
考えられる条件としては、

  • ぶっ飛ばすモンスターの高さ

  • ぶっ飛ばす角度

  • 環境条件

  • 天候

あたりだろうか。レイギエナでも試してみたが、上手くいかなかった。
引き続き調査を続ける。

2022/10/9 追記
モンスターに乗った状態での突進攻撃によって壁を壊すことができた。


ディノバルド亜種は罠肉の毒性に耐性がある?

p171「調査員の仕掛けた各種罠肉の毒性に対しても、若干の耐性があるようである」

ディノバルド亜種の生態についての記述。
ということで、クエスト「腐蝕のグラディウス」にて、痺れ罠肉・毒罠肉・眠り罠肉の順に試してみた。
結果、食べた後即座に状態異常になった。耐性に関して、少なくとも「状態異常になりにくい」というものではないらしい。
効果時間が短かったりするのかもしれないが未検証。


ジンオウガと共生する雷光虫は新大陸のものとは別

p218「ジンオウガと共生する雷光虫は、現大陸由来の個体群であると考えられ、新大陸に見られる雷光虫との外見の差異が研究者らから興味を集めている」

ジンオウガの生態についての記述。
ということで、フィールドで見られる雷光虫とジンオウガの雷光虫を比較してみた。

雷光虫比較。ジンオウガの雷光虫は登場ムービーより

全く別種であることが一目瞭然である。
そもそも、フィールドの雷光虫は、他の虫系アイテム(にが虫、イレグイコガネ等)とモデルが同一で色が違うだけ。いわゆる使いまわしである。
そうしたゲーム上の都合を上手いこと世界観に落とし込んだ設定であるといえよう。


導きの地のイャンガルルガは虫を食べない?

p222「食性については、クチバシで穴を掘り、幼虫を器用にすくって餌にする。主にはミミズ、さらには小型の甲虫種であるクンチュウを好む。だが、導きの地におけるイャンガルルガは、他のモンスターの捕食跡をついばむ姿しか確認できない。」

イャンガルルガの生態、食性についての記述。
しかしながら、ゲーム内では普通に虫を食べる。地面にクチバシを突っ込み、幼虫がクチバシからこぼれる姿も確認できる。痕跡「突き刺さった毒棘」も残る。
フィールドオブジェクトとして設置されているアプトノスの死骸を食べることもあるが、虫を食べないということはない。
世界観設定上はそうである、ということなのだろうか。


導きの地のイャンガルルガはうっかりモギーを食べそうになる?

p227「土を掘り起こし、昆虫などを捕食するイャンガルルガだが、森林地帯の一部エリアでは、ときおり一緒に咥え込んでしまう環境生物のモギーを吐き出す姿も見られるようだ。」

こちらは「傷ついたイャンガルルガ」の生態についての記述。
導きの地の森林地帯でのモギー出現箇所は2箇所あるが、うち1箇所はモンスターの侵入できない場所にあるため、候補は1箇所に絞られる。そしてそのすぐ近くで虫を捕食する。
早速張り込みを試みたが、合計5時間ほどの調査の末、このような場面を確認するには至らなかった。

しかし、他の方の映像記録ではそういった場面があることを確認できた。
通常よりモギーの方を向いた角度で捕食を行い、掘り返されたモギーが宙に放り出される様子が見られる。
どのような条件で発生するのか、引き続き調査を行う。


リオレウス希少種とリオレイア希少種の合体技

p241「劫炎状態のリオレイア希少種が地面へ残す残り火に、同じく劫炎状態のリオレウス希少種がブレスの火球を重ねると、激しい爆発の連鎖を引き起こす。互いの相乗効果を以て、最大級の火力を生む。」

リオレウス希少種の生態についての記述。
ゲーム内で閲覧できるハンターノートにも、この合体技についての記述がある。

《劫炎状態》は、頭部へ一定ダメージを与えると解除される。また、リオレイア希少種とは共生関係にあるらしく、両者のブレスが混ざり合うとより強力な爆発を起こすという。

ゲーム内モンスター図鑑「リオレウス希少種」「狩猟に役立つ情報」より

このように、金銀夫婦の合体技の存在自体は以前から知られていた。
だがゲーム内で金銀夫婦が同時に出現するクエスト自体がひとつしかなく、それもクエスト開始後10分経過するという条件があったため、ほとんど話題になることはなかった。
実際に夫婦と相対しても、テスカト種のように特殊なモーションやテロップが出現することがないため、「どれが合体技なんだ?」と疑問を覚えた人もいたことと思う。

今回、その条件が開示されたため早速確認したところ、確かに普段よりも大きな爆発が確認できた。

しかしながら、普通にプレイしていると、この合体ブレスを見ることはまずない。
理由は「両種が劫炎状態になる」「残り火にブレスを重ねる」という状況に陥ることがほとんどないからである。

リオレウス希少種が出現するのがクエスト開始後10分経過してからであり、大抵の場合、その前にリオレイア希少種を討伐してしまっている。
加えて、リオレウス希少種が劫炎状態になるには更に時間がかかる。
その上で残り火に着火するという条件だが、残り火自体がすぐに消えてしまう上、ブレス以外の行動も頻繁にしてくるのである。

そもそも劫炎状態になったらハンターは積極的に劫炎状態を解除しに行くし、リオレウス希少種が劫炎状態になる前にリオレイア希少種を討伐してしまっていることが多いのだ。

このような特殊な合体技はロマンあふれるだけに、ほとんど見る機会に恵まれないのは残念である。


あとがき

解明された点も多いが、未だ不明な点もある。引き続き調査を行い、新たな結果が得られ次第追記していく予定。


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