平和の表裏
用意していたかのような日常
日曜日の朝
メイクをして出掛ける用意をする
お父さんに聞いた
ふとした質問
今日はどこいくの?
すっきりとしない答えをする父に
さほど疑問をもたないのは
私が父のことをあまり見ていなかった証拠だろう
いつも注意深く観察するようにしていたのに
一緒に乗る電車
当たり前のことを当たり前に聞く
日常の会話
そんなことさえ
わすれてしまった
"おじちゃんの調子がわるいんだって"
スッと冷める頭に
指先にまで走る緊張で
気持ち悪ささえ感じる
次の質問さえしていいのか
わからない私は静かに顔をみつめた