花咲く女神たち『三美神のラクリマ』~願いは地上を天国に~Part5「天国の門②〈生まれ変わりの泉〉」
ここは天国
真っ白な雲の上にそびえ立つ
白く輝く大理石の巨大な【天国の門】
その下に
ゼウス大神と
母エウリュノメ神の娘
輝きの女神 アグライア
喜びの女神 エウプロシュネ
繁栄の女神 タレイア
三姉妹の女神たち。
苦しむ人々を「お救いしたい」と
地上を救うべく父ゼウスに懇願し
オリンポスの神域から
この場所にたどり着く。
地上転生に並ぶ者が
次々と門をくぐってゆく。
転生先は
銀髪にヒゲの老神に勧められた
【重大なお役目のある国】
東方の日の本「日本」に決定した。
「本来は人にまかせるのじゃが、、」
と老神が道案内をしてくれた。
3美神は大きな門をくぐる。
白い光のモヤを進む
美しい泉が見えてくる。
「『生まれ変わりの泉』じゃ。
最近は、生まれ変わる者が大勢ゆえ
門近くから両親を決め
天の滑り台で地上に降りるのが
多くなってしまい
泉はあまり使われないんじゃ。
この泉は、
どのような場所で
どのように生きたいか
どのような両親の元で生まれ、育ち
何を成すべきか計画を立てて覗くと
自分がどこに生まれ出るかが映るのじゃよ。」
アグライアが
「地上の人々を平和にしたいのですが、
どのような家庭に生まれれば
良いのでしょうか?」
と問うと、
「そうじゃの~
他の国々と日の本の国は
1つ大きな違いがあるのじゃよ。
人間界では様々な神を信仰する
【宗教】というものがあるのじゃが
他の国々は1つの神を
信じる国が多いゆえに
国同士の争いが起こる。
本来様々な神は同じで1つなのじゃがのう。。
日の本の国には
八百万の神という万物全てに
神が宿るという教えがある。
全ては神であり
繋がっているという考えじゃな。
日の本の国は「日本神道」の神々が
大切に護ってこられた
素晴らしい国なのじゃよ。
様々な宗教を受け入れられる、おおらかな土壌ゆえ、宗教をゆるやかに統合することも
日の本の国ならば可能かも知れんのう。
もし、宗教間の戦争を止め、
平和な世界を実現すると考えるならば、
そなたたち各々が、信仰心のある両親や
家庭を選んで生まれるのが良いかも知れんな。
そして、3人でまた手を取り合い平和の礎をつくるのじゃ。」
三姉妹は目を合わせて頷き
生まれ行く両親や家庭考えた後、
出会うタイミングを決めた。
そして、
『生まれ変わりの泉』の中央へと
足を運んだ。
3姉妹は
熱い決意を胸に
固く手を握り合い
静かに瞳を閉じて
泉から湧く
光の泡の中に包まれ
ゆっくりと
姿を消して行った。
(続く♡)
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