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竈門神社が“聖地”に乗っかっていなくて好感が持てた
福岡に行ってきまして。
個人的には、松本清張記念館に行くことが一番の楽しみで、その次が屋台などのご飯。次の次に、定番の観光スポットとして太宰府天満宮。
ここでの主役、竈門神社(かまどじんじゃ)は、予定には無し。
それが太宰府天満宮に行ったら、近隣地図にあるのを見て、時間もあるし、足を延ばしてきました。
竈門神社が何の“聖地”か? 分かる人は当然に分かりますよね。
「鬼滅の刃」です。
太宰府天満宮から徒歩30分
竈門神社の場所は太宰府天満宮から徒歩30分程度。わりと上り坂です。
コミュニティバス「まほろば号」で約10分。
道の途中の景色がいいわけでもなく、何か特別に見るものがあるわけでもないので、そちらのほうが良いかもしれません。私も帰りはバスでした。
竈門神社は「鬼滅の刃」の“聖地”なのか?
さて、問題は「竈門神社が『鬼滅の刃』の“聖地”なのか?」です。
あれだけ流行っていたら情報をシャットアウトすることもできず「鬼滅の刃」はマンガ・アニメ・映画、ひととおりは見ました。
……シャットアウトとか言いましたが、ある程度は自分から、ですね。でないと映画まで見ない(苦笑)
そのうえで「まあ面白いよね」くらいの感想で、特に聖地巡礼をしようと思う作品ではありませんでした。
ただ、関連情報もやはり入ってくるので、“聖地”と呼ばれる場所があることは知っていて、それが竈門神社。
竈門神社は、「名前が主人公の竈門炭治郎と同じ」「太宰府天満宮の鬼門に置かれた神社として、鬼と闘う点で類似」などから、ファンから自発的に盛り上がったスポットです。
なのでズバリ「聖地」と言うには、私としては抵抗感がありました。
また作品があまりに盛り上がったからこそ、乗っかりも多いなあという印象がありました。
個人的にはダイドーブレンドのCMに引っかかってしまって(その後、「呪術廻戦」に乗っかったことも含めて)、ダイドーがあまり好きになれなくなってしまったというのもあります。
けれども、だからと言って、作品の聖地巡礼が嫌いなわけではない。
アニメで言えば、「あの花の名前を僕たちはまだ知らない」の「札所17番・実正山 定林寺」に行った際にはテンションが上がりました。
さておき。
問題は「竈門神社が『鬼滅の刃』の“聖地”なのか?」
いや、もっと言えば「“聖地”として乗っかってるのか?」
ただただ綺麗で気持ちのいい神社
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結論から言えば、そんな私の思いは杞憂に終わりました。
キャラのポスターもなく、静かなもの。授与所にあると思った「鬼滅グッズ」も無し。
あるのは、絵馬に描かれた多くのキャラ。まあ、そこはファンの思いであり、神社が止めるものでも、私が文句を言うことでもありません。微笑ましいもの。
神社自体、石鳥居は立派ですし、境内も掃除が行き届いている。特に授与所は新しく建てたのかもわかりませんが綺麗なものでした。
季節は春。緑も綺麗で気持ちの良いものでした。
聖地になるリスク、ならないリスク
たくさんの作品があって、モデルとなる街や店や場所があります。
するとファンたちの想いを寄せる“聖地”になりがち。
私は「聖地に乗っかってちゃんと良い思いをする」のも「一線を引いて昔から来る方に寄り添う」のも、どちらでも良いと思っています。
でも、なんとなく品みたいなものはあってほしい。
本筋とは違いますが、竈門神社にあった「鬼滅の刃」のイラストが描かれた絵馬を撮影する人がいました。私はそれって品が無いと思っちゃうんです。人の願い事を覗き見しているような。そもそも境内で写真撮影するのもためらわれます、私は。
と面倒にも(苦笑)、“聖地”への乗っかり方に個人的な好き嫌いが出てしまう。
竈門神社の場合、特に、作品が公式に“聖地”とうたっているわけではないので、「もし、それで “聖地”を前面に押し出していたら……」と思ったんですよね。
ところが、それが良い具合に裏切られて、好意が持てました。
竈門神社、良い神社でしたよ。
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