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自治体ワークスペース運営勉強会vol.2 MiiMo(奈良県・三宅町)

こんにちは!BIRTHコミュニティディレクターの青木です。

BIRTHを運営する髙木ビルは現在、4つの自治体と包括連携協定を締結しています。ワークスペース運営のサポートやBIRTH LABを活用した自治体PRイベントの協業など、取り組みを広げているところです。

本日は、自治体さまからBIRTHに寄せられた相談から生まれた、自治体ワークスペース勉強会vol.2をご紹介します。
こちらの勉強会は、"テレワーク拠点、移住促進、企業誘致の拠点としてワークスペースを作ったのはいいのだけれど、うまく運営するのに悩んでいるんです、、”という声が寄せられていたことをきっかけに誕生しました。

もちろん我々からもアイディアをお話しすることはあるのですが、全国の同じチャレンジに取り組む仲間が増えたら、勇気と楽しさを以て頑張れるのではないか。そんな気持ちで開催される勉強会です。今回はなんと北は秋田から南は沖縄まで、25名の方々に参加いただきました!ありがとうございます!


事例紹介 ~奈良県三宅町さま~

今回、お話の舞台は奈良県三宅町。約4平方キロメートルという、日本で二番目に小さな自治体です。三宅町はBIRTHが初めて包括連携協定を締結した自治体さまで、これまでにも何度かイベントを一緒にやらせていただきました。

今回の舞台はMiiMo。2021年12月8日にグランドオープンした複合施設です。コワーキングカフェ、ホール、研修室や図書室、学童や子育て包括支援センター、シェアキッチンやお弁当販売ができるスペースといった設備を備え、外観的特徴である芝生広場や大階段を備えています。また、下の写真向かって左手には町役場、後ろ側には小学校があり、町の中心地に存在しています。

ブラスバンドのコンサートが開催される芝生広場。

登壇者は三宅町、みやけイノベーション推進部 政策推進課 課長、林田忠男さんです。

住民と膝を突き合わせて作り上げた施設

施設を作る際には町の方々と議論を尽くしたといいます。その数なんと大小30回以上。町民の方が集まる場があれば自ら出向いて"こういう施設を作ろうと思っているのですが、どんな施設だったら使いたいですか?"と訊いて回られたそうです。他の自治体では数度の説明会と町民の代表としての町会長さんなどと話して終わりにしそうなものですが、根気よくじっくり向き合われたとのことでした。徐々に「役場の人が一生懸命頑張ってるから私達もちゃんと考えよう」という声が出て、だんだんと応援者が増えていったそうです。町民の方々に会いに行こうと思えば時間は夜だったり、自分のアイディアを否定される場となったりすることもあります。それでも「町民の方々に愛される施設を作りたい」という林田さんのまっすぐな想いにより今の施設が生まれました。

経緯についてはこちらにもまとまっています。

模型を利用しながら住民の方々の意見をヒアリングしていった

常識外れ!な運営の工夫

MiiMoでは常識外れとも言える運営の工夫があります。その中で3つ紹介いたします。

①利用料の減免をやめたら逆に利用が増えた!
以前の公民館では“月2回までの社会的意義のある活動については施設利用料が無料”というルールがありました。これを受益者負担の原則にのっとって見直し、思い切って有料化しました。そうしたところ、これまで"月2回まで無料だから月2回の利用にしておこう"だったものが、”どうせ有料なら自分たちが楽しめるようにもっとやろう”と考える利用者が出て、毎週使われることが増えました。「ハードルを下げるための値下げ」はよく実行されることですが逆を行って利用が増えた、というのは目からウロコです。

②音漏れ上等!ホールの扉を閉めたら追加料金!
普通貸部屋といえば、音漏れや騒音を避けて閉めて使うもの。ところがMiiMoでは扉を開放することが推奨され、閉めると追加料金がかかります。これにより、町民同士がどんなことをしているかが見えるようになりました。ホールでの活動をたまたま見た人が、活動に参加したり、お年寄りの活動に子どもたちが興味を持ったりして町民同士の交流が生まれています。

③利用料売上は次年度の企画運営費へ。使えば使うほど進化するスペース!
MiiMoでの売上は役場の売上にならず、次年度の企画運営費になるそうです。思えば私もMiiMoに行く度に新しい取り組みがなされているなぁ~と感じていました。その仕組はここにありました。町民の方々もMiiMoに払ったお金がMiiMoのために使われると思うと払いやすく、また自分たちのスペースである、という気持ちに繋がるそうです。

開放感のあるホール。パーテーションを閉めると追加料金となる。
向かって後ろ側に入口や受付がある。

ディスカッションテーマ:コワーキングカフェの利用者を増やすにはどうしたらいいか?

今回のお悩みはコワーキングカフェの利用者をどう増やすか。役場に打ち合わせに来た外の方が使ったり、帰省した方々が作業場所として使ったりされているそうですがもうひと頑張りしたいとのことでした。

参加者から寄せられた"ウチはこんなことしてますよ!"という話では、
・イベントを通して誘客している
・別のイベントの開催時間をわざと、ちょっと被らせて交流が生まれる工夫をしている
・他のイベントに参加して施設の宣伝をたくさんしている
といった声が寄せられました。また、お悩みもたくさんシェアされ、大変盛り上がる時間でした。ぜひ横の繋がりを作って、一緒に乗り越える仲間となっていただければ幸いです。

次回予告:
7/25(木)13:00~ 事例:奈良県宇陀市 奈良サテライトオフィスうだ(SOUDA)

次回は奈良県宇陀市より、奈良サテライトオフィスうだ(SOUDA)の運営者さまに登壇いただきます。初月から街のお客様をどんどん集める、汗かく自治体職員の奮闘のお話しをどうぞお楽しみに!
▼イベント詳細はこちら
https://peatix.com/event/4051016

今後の定期的なご案内をご希望される自治体様はBIRTH LABのwebページ、Contactより所属されている自治体名をご記入の上お問い合わせくださいませ。


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