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スペイン巡礼の旅スタート前夜。6月19日
ボルドーからバイヨンヌを超えてサン・ジャン・ピエ・ド・ポーへ
ボルドーから電車でフランス領バスクのバイヨンヌへ。そこからはバスでサンティアゴ巡礼の起点の村サン・ジャン・ピエ・ド・ポーへ向かった。
バスには、大きなザックを持つ人、坊主頭の西洋人女性、韓国人女性…、友人連れは楽しそうに話し、ひとりの人は皆神妙な面持ちのように見える。
明日からいよいよだ。僕は、不安と興奮が入り混じった気持ちで車窓から見える山道を見ていた。
着いたサン・ジャン・ピエ・ド・ポーは、中世ヨーロッパの山中の都市がそのまま残った感じの村だった。
社内バーベキューでとっておいた帆立の貝殻
巡礼の受付事務所に行くと、壁には過去の情報や明日の峠越えの注意点や天気情報が書かれていた。
昨年1年間にここから出発した人の国別リストがあったが、フランスが8千人でトップ、アメリカとスペインとイタリアが6千人台で続き、日本人は18番目で617人だった。
受付で「巡礼者手帳」を2ユーロで購入。途中の宿に泊まる際に押印してもらい、最後の認定材料となる。
巡礼者の印としての帆立貝が配られていたが、僕は、僕の壮行会を兼ねた「社内バーベキュー」で食べた帆立の貝殻を持ってきたので、スタッフの人に頼んだら、それに穴を開けて紐を通してくれた。
巡礼出発前夜の宿は、街はずれのロッジ。
山あいの景色を臨みながら、フランス人7人と一緒にひとつのテーブルで夕食をとった。
70代女性2人連れ、男女3人組も70代、60代夫婦。そこに35歳日本人の僕。
19時に始まった食事は、食前酒から始まってデザートまで3時間。時間をかけて会話を楽しみながらの、これがフランス式?。
なぜだか「オヤスミナサイ」と日本語で挨拶されて部屋に戻った。
ついに明日から歩き始める。普段の運動不足に加え、シベリア鉄道と超長時間バス移動がどう影響するか不安だ。