内閣府主導による「革新的研究開発推進プログラム(ImPACT)」下で研究が進んでいるのが、光を用いて難問を解く、従来のPCとは原理がまったく違う新しい計算機「LASOLV」です。
広く普及しているデジタルコンピュータが苦手な組合せ最適化問題の解を効率的に導き出すために研究が進んでいます。光などの波の可干渉性(コヒーレンス)を使って組合せ最適化問題を解く、コヒーレントイジングマシン「LASOLV」は光パラメトリック発振器(OPO:Optical Parametric Oscillator)と呼ばれる特殊なレーザを用いた計算機です。
レーザ(Laser)を用いて問題を解く(Solve)というところから「LASOLV」と名付けられたそうです。
この計算機は、イジングモデル(Ising Model)の特性をいかしたイジングマシンのひとつです。
スピンが収束する(安定)するイジングモデルを、2000個のパルスを人工的なスピンと見立てます。全体をもっとも安定にするスピンの向きを実験で求めることで、問題の答えを導き出すという原理です。
量子コンピュータの研究も進められていますが、こうしたまったく違ったアプローチのコンピュータの研究が進められていることはすばらしいと思います。