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宇宙基本計画工程改定

2021年12月28日、政府は宇宙基本計画を改定しました。

宇宙基本計画より

その中でも注目なのが月面着陸を視野に入れているアメリカが提案するアルテミス計画への参加です。

アルテミス計画は、アポロ計画とは違い、国際パートナーとの協力を推進してます。2019年2月にカナダ宇宙庁、10に日本のJAXA、11月にヨーロッパ宇宙機関(以下、ESA)がアルテミス計画への参画を決定しました。

2020年7月に文部科学省の萩生田光一大臣とNASAのジム・ブライデンスタイン長官が「月探査協力に関する文部科学省と米航空宇宙局の共同宣言(Joint Exploration Declaration of Intent ,略称JEDI)」に署名しています。月軌道プラットフォームゲートウェイの居住モジュールの建設や物資補給、月面のデータの共有、JAXAとトヨタ自動車が共同で月面探査用の与圧ローバーの研究開発を実施することなど、日本の協力内容が具体的に示されました。
さらにJEDIには、日本人宇宙飛行士の活躍の機会についても日米間で調整していく旨が合意されていて、日本人史上初の月面着陸が達成されるのではないかと期待されています。

宙畑より

この度の計画で日本では、以下の開発を進めています。

・月の周回軌道上に構築される宇宙ステーション「月軌道ゲートウェイ(Lunar Orbital Platform-Gateway)」居住棟へ提供する環境制御・⽣命維持装置等の機器の開発

・宇宙ステーション補給機「こうのとり」(HTV)の意志を受け継ぐ次世代の無人補給船HTV-Xによるゲートウェイ補給を⽬指した⾃動ドッキングシステムの開発


・⼩型⽉着陸実証機(SLIM)及びインド等との協⼒による⽉極域探査機の開発。 ⼩型⽉着陸実証機(SLIM)について、2022年度の打上げを⽬指し引き続き開発を進めているそうです。

また、⽉⾯での移動⼿段(与圧ローバ)についてトヨタと協働して研究を進めています。

宇宙探査イノベーションハブの活動により、⾮宇宙産業を含む⺠間企業等の参画を得つつ、⽉での持続的な探査活動に向けた先⾏的な研究開発を進めています。

JAXA 宇宙探査サイトより

地球低軌道向けの超⼩型衛星開発等で培われた⼤学等の技術を活⽤し、⽉及び⽉以遠での持続的な探査活動に必要な基盤技術の開発・⾼度化に向けた検討及び⼤学等における要素技術の開発促進に着⼿。将来の⽉⾯活動に必須となる分野(建設、測位・通信、エネルギー、⾷糧など)における要素技術の開発研究 を開始しています。

2020年代後半を⽬途にアメリカ⼈以外で初の⽇本⼈による⽉⾯着陸の実現を図る為にも、新たな宇宙⾶⾏⼠ の選抜と訓練を進めるそうです。

2022年以降、「アルテミス計画の⽬標とする⽕星の探査を⾒据え、宇宙科学における重要性を踏まえ、国際協⼒により取り組む⽕星本星 の探査計画について検討を進め、2029年度の⼈類初の⽕星圏からのサンプルリターン実現に向け、2024年度に⽕星衛星探査計画(MMX)の探査機を打ち上 げるべく開発を進めるとのこと。⽉極域探査機について、2023年度の打上げを⽬指して着実に開発を進め、⽉⾯探査活動のための新たな法的枠組みについて、関係国との交渉を進める。 将来の⽉⾯活動に必須となる分野(建設、測位・通信、エネルギー、⾷糧など)における要素技術の開発研究を推進する」とのこと。


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