小説「超獣ギガ(仮)」あらすじと設定、登場人物。
昭和九十九年、東京。
その出現は予め予期されながら、正体不明の巨大モンスターが襲来する時代。地球の正統進化外生物。その外見はツノの生えた、一つ目の大猿。
モンスターは「超獣ギガ」と呼ばれていた。
ギガの現れたクリスマスの晴海埠頭。
警視庁から特殊急襲部隊、自衛隊も出動するが、その圧倒的な力になす術なく敗北してしまう。
同時刻。首相官邸を来訪する、ひとりの女性。
手にしているのは、内閣総理大臣権限における、日本国内での作戦行動の許可証。
彼女は、対超獣のために結成された、隠密機動部隊のひとりだった。
進化外生物と、進化した人類の未来を賭けた攻防が始まる……。
……ここまで規定数の294文字です。
artwork and words by billy.
本文ここまで。
【主要キャラクター紹介】
……体長五メートルから八メートルに及ぶ猿型のモンスター。前頭部にツノを持ち、一つ目。四足歩行時の走行時速は最速で時速130キロ。
発達した前腕部を盾のようにして攻撃を防ぎ、頭部のツノを保護する。ツノが破砕しない限り、損傷した肉体を復元することもできる。
生存期間不明。一説には八百年以上とも言われる。
ギガからギガント、ギガンテスと段階的に進化し、単眼から複眼、ギガンテスになると三つ目になり、飛行能力を有する個体まで現れる。瞼は上下ではなく左右に開閉する。
地球の進化系にはない生物。その生態の多くは明らかになっておらず、ヒトの捕食は主目的でないとされている。
……主人公。25歳。167センチ。
対超獣ギガのために組織された、隠密機動部隊ケルベロスのエース。腕力、体力は常人並みだが、超法術「鈴音一歩(すずのねいっぽ)」を駆使して、音速で移動できる。進化した人類のひとり。
くせはピースサイン。趣味はごろ寝。昼寝。隊舎にいるときはいつもトレーニング用のジャージ上下を愛用している。
好きな食べ物はおにぎり。焼き肉。
……23歳。165センチ。
隠密機動部隊ケルベロスのメンバー。黒縁メガネがトレードマーク。腕力、体力は常人以下で、銃器の取り扱いも苦手。標準装備の短機関銃の携行を嫌う。
超法術「雪猫憑依(ゆきねこひょうい)」は、対象者、対象物の重力の位置関係を反転させる。口癖は「にゃあ」。
関西弁。誰に対してもタメ口。実は怖がり。特技はピアノ。キーボードを隊舎に持ち込んでいる。とんぺい焼きとビールが好物。
……33歳。177センチ。
隠密機動部隊ケルベロスのメンバー。いつも寝ぼけた表情を浮かべている痩身の男。身体能力の高さはプロアスリートを凌駕する。
超法術「鬼腕力王(きわんりきおう)」の使い手で、極限まで身体能力を向上させることができる。また、彼だけに用意された特殊武器「金剛力ノ粉砕棒」を操る。
口数は少なく、感情的になることもあまりないが、「キレたら戦車でも止められない」と言わしめる鬼神と化す。
好きな食べ物は肉うどん。いなり寿司。
……50歳。179センチ。
ケルベロスの隊長兼作戦指揮官。経歴不明の作戦指揮官、及び、部隊長。内閣府、各関係機関に顔が利く。チームの優秀なモチベーター。
超獣ギガとその謎、〝改竄された人類史〟について知っているが、話すことはあまりない。現内閣総理大臣、蓬莱ハルコとは過去に因縁あり。
好きな食べ物はいちご大福。あんかけ焼きそば。
……48歳。159センチ。
第101代内閣総理大臣。日本国において、初の女性総理大臣でもある。
官邸に現れた花岡しゅりに「日本国内における作戦行動の許可」に、直筆のサインをしたことから、隠密機動部隊ケルベロスに関わることになる。文月玄弥とは過去に因縁があるものの、関係性は悪くない。趣味は散歩。
好きな食べ物はしゅうまいと蒸籠蒸し。ビール。
……58歳。187センチ。
ケルベロスでは文月の補佐役を務める白髪の大男。実働部隊ではなく、バックアップ。運搬車などの運転や整備、銃火器のメンテナンスなども行う。
大食揃いのメンバーのなかで、誰よりも大食い。好きな食べ物は味噌ラーメン。塩ラーメン。趣味は食べ歩き。町中華巡り。
雪平ユキ(ゆきひら・ゆき)……24歳。158センチ。
高崎要(たかさき・かなめ)……24歳。171センチ。
オペレーター2名。雪平は実働にあたる花岡しゅり、鳥谷りな、波早風の三人のバイタルなど身体情報を、その三人が向かう戦場の状況をモニタリングするドローンから送られてくる映像など、リアルタイム情報を高崎が担当することになっている。
雪平の好きな食べ物はあんパン。ドーナツ。趣味はお菓子作り。高崎の好きな食べ物はハンバーガー。趣味はプラモデル。アニメ鑑賞。
【作内各専門用語】
冥匣(めいごう)
……ケルベロスが超獣の捕縛に使う巨大な鋼鉄の檻。正六面の立法体。高さ、幅、奥行きはおよそ8メートル。重量は1800キロ。
地球の環境下では、ほとんど不死に近い超獣をこの檻に捕縛して隔離するための檻。一度、施錠されると開錠は不可。
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縛牢(ばくろう) 物語の途中から登場。
ネクスエイジ・エクリプス77(改)
……隊員の基本兵装で、ファーストウェポン。日本製のサブマシンガン(短機関銃)。サプレッサーを外し、小さく短く、軽量化を図り、機動性を高めている。本体重量も軽く、鍛錬した男性なら片手で扱えるほどに反動も少ない。そのぶん、撃破性は低く、対超獣においては、超超至近距離からでないと効果は低い。ファーストロットが物語の22年前、昭和77年に開発された。
直接の戦闘行動に参加しない鳥谷りなは、これの携行を嫌う。
M97破片手投げ弾(えむ97はへんてなげだん)
……通称デッドボール。カナダ製の手榴弾(ハンドグレネード)の改良種。約50メートルの距離まで投げることが可能で、信管に点火後約3秒で爆発する。 爆発時5メートル範囲以内の人間は致命傷を受けるほどの威力を持つ。花岡しゅりが装備している。
金剛力ノ粉砕棒(こんごうりきのふんさいぼう)
……波早専用の格闘向け近接打撃武器。長さ200センチ、重さ400キロの鋼鉄の棍棒。
振り回して殴る、ぶっ叩く。底部と側面に小型スラスターがあり、投擲やスイング時に圧縮ガスを噴射して高速化、軌道安定する。
暴徒、テロ鎮圧のため、爆発、炎上を伴わない都市型大質量破壊兵器を提唱していたラゼル博士のバトルビット構想とケルベロスの共同開発により生まれた。
本来は射出、投擲用であったが、波早用に小型軽量化されている。
軍事においては、バトルビット・ラゼル(BBラゼル)から、通称はブブ・ラゼル。ブブとも呼ばれる。その形状から、波早は「金属バット」と呼称している。
星屑8号(ほしくずはちごう)
……月面裏の大空洞にある「奈落地区」と地球を往復する無人運搬宇宙船。冥匣に捕縛した超獣は、この無人船に乗せられ、奈落地区に隔離される。地球からの航行時間は約2ヶ月。
1〜7号の消息は不明。
奈落、奈落地区(ならく、ならくちく)
……月の裏側にある大空洞を利用して建設された、大質量空間。
現在は捕縛した超獣の隔離施設として、運搬船が往復しているが、本来の使用目的は謎。その建設者も明らかにされていない。
人類の有史以前から存在していたと言われている。月そのものの建造も知的生命体ではないかと言われている。
最後に。
超法術(ちょうほうじゅつ)
……人類はその脳の10%しか使っていないと言われている。脳そのものや、あるいは人体へのリアクションから、制限されている可能性を、限定的に引き出すことのできるようにする、ある種の超能力のことを指す。
「超法術」と発言されるものの、一種の掛け声、助走のようなもので、言わずとも発動できる。
隠密機動部隊が能力の発動前に詠唱を行うのは、訓練時のなごり、心身統一のため、バックアップを含めた隊員たちに能力を発動させることを知らせるためでもある。発動中、能力者たちのバイタルは指揮指導車にて随時チェックされている。
特別な訓練を受けてきた者にしか可能にはなっておらず、幼少期にその特殊能力の発動のなかった者には解放する術野がないとされる。
花岡しゅり、鳥谷りな、波早風らは、それぞれの特殊能力を組み合わせて、超獣ギガの捕縛の任務にあたることになる。
心身へのダメージが残ることが考えられ、その発現には制限がある。
※進化した人類はハイヤータイプ、超人類、ギフターズとも言われる。
※能力者はその発出のあと、大量の食事と長時間の睡眠が必要になる。訓練されていない場合、一度の発動で能力のみならず、命を失う場合まである。
ずいぶん長くなってしまいました。
主人公、花岡しゅりの所属する隠密機動部隊ケルベロスの別働遊撃部隊として、隠密機動部隊ウロボロスと、隠密作戦部隊フラウロスの二隊が劇中に登場する予定です。まだ、イメージ画ができていません。
いずれの部隊も??特命機関??の直属の部隊です。
これが、「超獣ギガ(仮)」の世界観になります。まだすべて書いていないので、また、別の機会にご説明させてください。まだ、未定の部分も多々ありますので、僕本人もこれから考えます(笑)。
artwork and words by billy.
暫定テーマ曲
幾田りらさん「JUMP」
#創作大賞2023
#漫画原作部門