「クラス一おとなしい人」と言われた私が『19歳までに手に入れる7つの武器』を読んで
小中高を通じて「クラス一おとなしい生徒」、と言われた学生時代そんな私にも、40年以上の付き合いになる当時からの友人が数人います。
先日、その中の1人の友人から連絡があり、趣味の話で盛り上がりながら楽しくお酒を酌み交わしてきました。
当書には、「コミュニケーション力×勇気=つながる力」とあります。自分から話かけなければ、友達は増えないと書かれています。
卒業まで残り1年になった「小学校5年生」転校が決まりました。「クラス一おとなしい人」と転校前の学校で言われていた私は、初めて登校した転校先の学校で、誰にも自ら話しかけることが出来ませんでした。
どのタイミングか記憶は曖昧ですが、先日会った友人が声を掛けてくれました。おとなしくて緊張して笑顔もない私に、声を掛けるのは彼にも勇気が必要だったかもしれません。
当書の「好奇心」を鍛える3つの方法の一つである「新しい人と会う」には、何でもいいから話かければ、何かが起きる可能性がある!仲間を見つけ、情報を得て、冒険に出る!と書かれています。
彼が話かけてきたことは、「どこから引っ越してきたの」「趣味は」、それこそ何でもいいことそのものの声かけが40年以上に渡る冒険の始まりでした。
彼も数か月前に、引っ越してきたばかりの転校生らしく、私が答えると同じ沿線からの引っ越しで、しかも趣味まで同じでした。
お互い、趣味の研究や出かけることも多くなり、不安しかなかった転校先での生活は楽しさを増していきます。
同じ中学校に進学したある日のこと、転校生が来ました。偶然にも、その転校生が先輩と趣味について話しているのを耳にします。なんと同じ趣味です。
後の中学卒業文集でも「クラス一おとなしい人ベスト1」に選ばれた私は、声を掛けるのが怖く迷いましたが、あの時に声を掛けてくれた、友人の事を思い出して、勇気をもって声をかけました。
発せたのは、ただ一言「電車好きなの?」
その一言から新たな冒険が始まります。同じ趣味とは「鉄道」です。3人は盛り上がらないはずがなく、中学生ながら全国各地を一緒に旅をし、「好奇心」を鍛える3つの方法の一つである「行ったことのない場所に行く」にも書かれているように、アセチルコリンが分泌し3人の脳が活性化していったようです。
挨拶をした、雑談をしたなどの「小さなつながり」が、友達のきっかけ。最初の出会いは、「自分から声をかけた」か「相手から声をかけられた」のどちらかしかありません。このようにも当書には書かれています。
本当に小さな繋がりから、相手からや自分からの声かけで3人は繋がり、その後40年以上に渡る友人関係に繋がりました。
とは言え、SNSのない既読無視という言葉も存在しない当時でも、当書に書かれている「つながりすぎ症候群」はあったようです。
学校でも一緒、休みの日は旅先で一緒ですので、どうしても相手の嫌な側面が見えてしまいます。ゆえに距離感ができる期間もありました。それが解消したのは、3人が別々の高校に進学したころからです。
お互い高校生活がはじまり、頻繁に会うことは減りましたが、会う時には以前にも増して濃厚な充実した時間が多くなりました。
コミュニケーションを深めるのは、時間の長さではありません。コミュニケーションの質、すなわち濃さです。とも書かれています。その通りだなと学生時代の自分を思い返し読みすすめていきます。
当書に、「何でもいいので、自分なりに「友達」を一言で定義してみる」そうすると「自分にも友達がいた!」と気付くことが出来ますと書かれています。
この長い付き合いを通じても、相手の知らないことも多く、本当に悩んでいることを話せるかと言うと、そんなこともありません。
お互い今までの環境から、考え方も変わってきています。それでも、たまに会えば時間が学生時代に戻ったかのように、お互い何でも話せる彼らこそが私の友人の定義です。
7つの武器の中で「つながる力」「好奇心」に焦点を当て書いてきましたが、残りの5つの武器も手にいれるために、著書の本やYouTubeからヒントを得て今まで行動してきました。
5つの武器を、手に入れる行動で、体調も改善しレジリエンスも鍛えられ、そしてアウトプットすることで多くの人と知り合い、そこから好奇心も生まれ「生き方の正解」に近づいているのは実感できます。
とは言え、歳をとっても脳は成長していきますが、十代の脳の成長速度は、新幹線と各駅停車くらいの違いと書かれています。このことは50代の私には痛いほど実感できます。
50歳になってからの各駅停車の旅も悪くはないですが、十代で悩み葛藤を抱えている方には『19歳までに手に入れる 7つの武器』を片手に新幹線に乗り「生き方の正解」に、少しでも早く近づいて、さらに大きな可能性を手にして欲しいと願っています。