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<徒然日記#7>益子の苔で、苔玉をつくる
樹々の新芽が続々と芽吹いてきました。益子でも桜が続々と満開を迎えています。
少し前にことになりますが、3月初旬のある晴れた日、友人と一緒に苔玉をつくりました。
苔玉づくりは前々から挑戦してみたかったものの一つ。私は観葉植物として屋内に植物を置くのは苦手(何度も枯らしてきた…)なのですが、苔玉はそのしっとりした雰囲気が好きで、いつかつくってみたいと思っていたのでした。
私が苔玉作りに重い腰を上げたのは、苔を提供してくださる方が見つかったからです。益子の山奥の集落に住む方で、ご自分のお庭(というか山)が苔に覆われているというお宅から、苔を頂けることになりました。
苔を頂きに行った日はポカポカの春の日。苔の生えている場所にはあまり日光が当たりはしないのですが、わずかに当たる日の光が苔を照らして、すごく神秘的な場所に感じました。苔むすお庭には梅の木が咲いていて、野鳥のウソが数羽、梅の花の蜜を吸いにきていました。
そして、この集落はその昔採石場となっていた場所だそうです。今では採石はされなくなり、岩肌がひっそりとそれを伝えるのみとなっていました。
さて、苔玉づくりの場所は打って変わって東京のど真ん中、代々木公園で。この公園には不思議な人がたくさんいるので、苔玉を作ってるくらいでは怪しい具合はかなりLowです。こういった場面があるのは東京ならでは。ありがたいです。
苔玉の中には、我が家の庭に生えていたリュウノヒゲを植えてみました。我が庭で、一、二を争う丈夫な植物です。堆肥箱の中でさえ、生き続けているツワモノです。苔の中でも末長く生き続けてくれることでしょう。
もう一つ、竹の器をつくって苔を飾ってみました。この竹の器、お正月に器として使ったものを、底にドリルで穴を開けたものです。竹は我が家の通り向かいの竹林から切り出しています。青竹の色が抜けて、苔に馴染むものになりました。
こうやって、益子の風景をつくっている自然を少しずつ切り取って、一つの小さな世界を作ってみるのも良いものですね。あまり手先が器用でないので、なかなかこういったことに挑戦してきませんでしたが、これも一つのランドスケープデザインなのかもしれません。