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小中学校が休みになる?!こんなときに家族シミュレーションは。

★はじめに 世の中的なこと

COVID-19がえらいことになりました。いち横浜市民としてはダイヤモンドプリンセスが大黒埠頭についてからかたずをのんで見守っていました。近所のドラッグストアの朝の行列が日一日と、長くなり、マスクを買えない人が涙目になったり殺気だったりしていき、ついに2/28の首相のコメントで人々の不安は大爆発しています。だれですかトイレットペーパーを買い占めているのは!って思います。

私の所属する団体認定NPO法人びーのびーのでは、保育園を運営しています。卒園式をひかえ、この春から保育園は新園舎が増設され、お披露目となるはずの入園式も流動的になっています。もちろん子育て支援施設では、親たちの【ざわざわ】ははんぱないという状況です。小学校が休みになったら、1年生の6歳のこどもが、1カ月間、家に一人でおいておかれるかもしれないってことなんです。首都圏では、祖父母などが近くにいなくて、子育てしている人が約8割(アウェイ育児)、高学年といったって9歳、10歳です。毎日お留守番させていい年齢でしょ!って言い切れない。
 保育園だって、保育士たちは小学生のこどもをおいて出勤、保育士が”我が子を預けている保育園が休園”という事態にならないとも限らない。そりゃ世の中ざわつきまくりです。

★きっと家族シミュレーションをやっていた人がいる企業では。


家族シミュレーションという活動では、仕事と子育てを両立している夫婦と、若い世代の会社員が、子育て支援施設や、夫婦の自宅で、【家族の一員のようにひととき過ごしてみる】、体験的な短時間ホームスティという感じの取り組みです。退社後のひととき、食事をしたり、遊んだり時間を通して、仕事と子育ての両立の瞬間を体験してもらうというものです。

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たったそれだけのことなのですが、この時間で、どれだけ、若い子育て家族が、当たり前のように、自分達だけで子育てをして仕事をしている日常が、実はとても綱渡りであるかを気づいたと思うのです。
 きっと家族シミュレーションを体験した人たちは、今頃、あの時一緒にご飯を食べたあの家族は、来週からこども、どうすんだろう?保育園が万一休みになったらどうするんだろう?ってめちゃめちゃ心配してくれているんじゃないかと思います。
 そしてふと周りを見渡して、あれ?職場の●●先輩、△△先輩、来週どうすんだ?テレワークうちの会社できたんだっけ?とかきっと、自分ごとのように心配してくれているんじゃないかと思います。今頃、先輩たちに、来週から大丈夫ですか?仕事かわれることありますか?なにか引きついでおきますか?とか相談しはじめているかもしれません。小さい会社なら、社長、テレワークやれないんですかねえ?って直接相談して、そうですね、この際やってみましょうか、っていう、中小ならではのスピード感とファミリー感が炸裂しているかもしれないです。下の写真は家族シミュレーションを体験者による体験後ワークショップで、体験者の人たちが、自分の周りに両立家庭の先輩がいたら、どういう配慮が考えられるか、を話し合った内容です、図らずも【風邪の菌をうつさない】というのがあるじゃないですか!(2019年11月実施でした!)

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きっと家族シミュレーションをやっていた人がいる企業では仕事を属人化させないためのプロセスが発動されていると思うのです。企業全体の活動を中断させず、誰かに負荷を集中させずに、いまを乗り切るためにどうすればいいのかを、経営陣だけが上から考えるのではなく、チームの若いメンバーから考えあう、配慮しあう、という空気になっているんじゃないかと思うのです。よくないですか?こういう会社って。

★きっと家族シミュレーションを知らない企業では。

今目の前の会話です、働いているお母さん大変だねって夫がいってたけど、あれ?ウチもなんだけど。あたしも明日事務所で作業あるんだけど、あれ?あたしが休む前提??(怒)って言っているスタッフがいます。びーのびーのスタッフの家族ですら、なにかコトが起こる=当然ママが休むんだよね、という認識です。ぶっちゃけ世の中そんなものです。(この国に財務大臣はこんな感じだもん)もともとびーのびーのでは、乳児を抱えても仕事をシェアしあえるようにメールでのコミュニケーションが中心ですし、仕事も10時―14時のひと、9時半ー15時どの人などなど多様な体制でやっていますけれど、小学生の母達は、来週から出勤体制を大幅に変更、という動きが今目の前で起こっています。

ママパパがテレワークできなかったら?、ママパパの育児のための休業制度が使えなかったら?(法律上ではパートの人にも整っているはずですが、運用できていない会社は多い)、ただでさえ年度末にかかってくるこの時期、タスクが属人化しがちな職場だとしたら、止まる仕事はあふれ、誰かに負荷が集中し、その人は休んでいる人を恨み呪いたくもなるわけです。その呪いの空気のなか、働き続ける子育て中の従業員のなんと肩身の狭いことか。

★まとめ 子育て支援NPOからいいたいこと

基礎疾患のある人も通勤電車が超恐怖なわけです。身近にそんな人はたくさんいます。テレワークができることでどんなに救われることか!でもこれも運不運みたいなことです。それぞれ事情を抱えて多様な顔を持ついるひとがいるのが組織のはずなのに、毎日普通に働き続けられる人でできているって思っていたりするものです。

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全く、職場環境って大事だと思えてきます。就職活動をこんな時期にする世代の若者たちは、この機会をどうとらえるでしょうか。職場環境は、イコール制度、だけでもなくて、後輩が先輩に対して、今大変じゃないですか?って聞ける空気もその一つなんじゃないでしょうか。そんな職場で勤める先輩は、安心して子育てができるし、安心して働き続けられる会社だと思えるんじゃないでしょうか。

そんな好循環を生み出すきっかけが、家族シミュレーションという取り組みにあるといまこの状況をみながら横浜から発信したいと思います

企業の皆様
家族シミュレーションを人材育成のプログラムとして導入検討してみませんか。この活動は、神奈川県の基金21という補助金の対象事業です。令和二年度の実施までは無料で実施することができます。
ご相談はこちらまで。認定NPO法人びーのびーの 畑中祐美子 

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