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2024年度 法人全体研修「こども、子育て支援のこれまでとこれから」

2024年度びーのびーの法人全体研修が、1月25日(土)18:30から港北公会堂にて開催されました。

今回の研修の第一部として講演してくださったのが、元厚生労働省少子化対策室長、元年金課長であり、現東北大学公共政策大学院教授でいらっしゃる度山徹先生。
度山先生は、びーのびーのがまだ設立間もない頃からとてもお世話になり、子育て支援拠点普及のために全国規模で奮闘されていました。
3年間の厚生労働省の少子化対室長の任期を終えられた後も、びーのびーのや子育て支援をずっと応援してくださっています。

今回は「法人研修」という名ではありますが、一般の方々にも開かれた形で開催されました。
週末の夜の時間帯にもかかわらず、小さなお子さん連れのご家族や、港北区外からも子育て支援拠点のスタッフの方々などが(法人の予想をはるかに超えて)多くの方々が参加され、子育て支援への関心の高さがうかがえました。
ご来場いただいた皆さま、本当にありがとうございました!

たくさんの来場者の皆さんが、メモを取りながら講演に聴き入っていました。

奥山理事長からのご紹介の後、いよいよ度山先生の基調講演「こども・子育て支援のこれまでとこれから」が始まりました。

講義をされる度山先生

事前に頂いたスライドの資料には、50ページ近くにわたり、大量のデータが並んでいて一瞬怯みましたが、度山先生が、朗らかな笑顔で穏やかに説明し始めると、不思議なことに、どんどんそのお話に引き込まれていきました。

日本の少子化が進んできた経緯や、今後の日本の予想など、様々な角度からのデータが紹介され、日本国内のデータだけでなく、世界各国との比較データもあり、大変興味深いものばかりでした。

個人的に印象深かったのは、晩婚化、出生率の低下など、一見、ネガティブな話ばかりになりそうなところ、この数十年で社会環境を整えてきた国々は、女性の労働力を伸ばしながら、出生率も回復してきているというデータでした。
今後の日本も、社会制度や企業風土などを改善していけば、きっとそういった状況になれる可能性があるという希望が見えてくるものでした。

どのスライドも、新しい学びや気づき、現場で感じることとの共通点があり、約1時間強の講演はあっという間に終わってしまい、講演が終わるころには「もっと度山先生からお話を聞きたい!」と思うほどでした。

たくさんのデータを用いて、こども、子育てを取り巻く状況について解説していただきました。


そして、第二部では、産前産後期に関わる事業のスタッフによるディスカッション。参加メンバーは、
大槻 智子 (横浜子育てパートナー)
木全 由子 (横浜子育てサポートシステム担当)
伊香 朗子 (びーのびーの「産前産後のおうち」事業担当)
加藤 冴  (産前産後ヘルパー派遣事業担当)
という、びーのびーのの現場スタッフたちとともに、現在、社会福祉を学んでいる大学4年生の学生さんに、これから社会に出ていく立場のお一人という立場でご登壇いただきました。

度山先生と5人のパネリストによるディスカッションの様子

それぞれの事業の紹介から始まり、度山先生のお話を聞いて感じたことや質問など、活発な意見が飛び交いました。

学生の方は、今の大学生が思う「結婚」「出産」「就職」などについての話を率直にしてくださいました。
大学で社会福祉を学び、びーのびーのと縁があって繋がり、徐々に変化してきた彼女の前向きな視点が、もっと若い世代にも広がっていくことをスタッフ一同強く願いました。

20:30の終了予定時刻が来ても、会場の熱気は冷めやらず、結局20分ほど延長して惜しまれながらの研修終了となりました。

講演の後の懇親会の場でも、すっかり度山先生の魅力に取りつかれたスタッフたちからは、たくさんの感想や思いが行き交い、大いに盛り上がったことは言うまでもありません。
その中で、度山先生は、「自分はデータを調べてまとめて、『こういうことなんじゃないか?!』という予想を立てる。それを現場の人たちが『そうなんです!そういうことなんです!』と共感してもらえることが本当に嬉しい!」と高揚気味に仰っていました。

びーのびーのは、度山先生をはじめ、たくさんの素晴らしい方々との繋がりがあって、25年もの間続いてきたんだなと再実感した夜となりました。度山先生、この度は貴重な講演をありがとうございました。今後ともびーのびーのをよろしくお願いいたします。

地域remix 加藤

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