港福一夜城 特別編「ひまわりの軌跡をたどって」
先日、港福一夜城の特別編「ひまわりの軌跡をたどって」を開催し、10年前に亡くなった法人スタッフが作り溜めていた作品や活動の様子を取り上げました。
大倉山のカフェ「喫茶ぽるく」のオーナーである長島京子さんとの対談形式で、オンラインで開催しました。
その法人スタッフの名は堤チサさん。作品は書やイラスト、クラフトと幅広く、彼女は言葉を吐き出すのと同じぐらい筆やペンを走らせ、描くことで自分の心情を表現していました。惜しくも若くして病気のため亡くなられましたが、その表現は亡くなる直前まで止むことはありませんでした。
それらの作品を集めた展示会「堤チサ展 Gift from Chisa」が、一夜城の開催と合わせてどろっぷや喫茶ぽるくで二週間余り行われました。
一夜城の実施にあたり、喫茶ぽるくの長島さんと対談したのはびーのびーのが発足した当時から堤さんと行動を共にし、一時期は大倉山で一緒にひろばを運営していたメンバー達です(菊名にある「親子の広場びーのびーの」は、建て替えをする二年間ほど、大倉山に移転して運営していました。)。
しばらくは思い出の話が続きましたが、堤さんとは会ったことのない長島さんが聞き手となったことで、初めて堤さんの作品や人柄を知る人にもわかりやすく、今まで作品に触れたことのある人にも新たな発見を与えてくれたような気がします。
病気に打ち克つため、自分のために辛さを打ち消すように描いていたものが、実は周りの人をも励まし、元気づけていたことを。
そしてその彼女の残した作品達が10年経った今でも尚、私たちや見た人々の心を動かしていることを。
日々仕事に追われ、なかなか昔のことや活動を振り返る機会のない法人スタッフですが、10年前はこうだったな、法人も成長してきたんだなと改めて感じる会でもありました。
堤さんは海外の映画から飛び出してきたような素敵な方で、ひろばの子どもに「どこから来たの?」と聞かれていることもありました。西洋の宗教画にある天使のような風貌で、亡くなった日はクリスマスイブ。「神さま、連れていくのは早すぎます。。」と知らせを聞いたときに思ったものです。
そして今では「健康に気をつけてね」、と空からびーのびーののスタッフをきっと見守ってくれていると思います。
年末クリスマス近くにとても心に沁みる一夜(城)でした。
COCOしのはら 戸松