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花瓶〜小さな海の世界〜

ビン玉の花瓶は、海の宝石のように輝く存在です。かつて漁網に使われていたガラス玉が、年月を経て優雅な花瓶へと生まれ変わりました。その姿は、海の深淵から浮かび上がる夢のように、青く透き通った色合いを帯びています。

花を活けると、まるで波に揺れる海藻のように柔らかな動きを見せ、花瓶そのものが海の一部となっているかのようです。ガラスの表面には、時折見える小さな気泡や傷が、長い航海の物語を秘めているかのように感じさせます。

ビン玉の花瓶を手に取ると、冷たいガラスの感触とともに、潮風の香りが心に広がります。それは、遠い海の記憶を呼び起こし、静かな波音が耳に響くようなひとときを与えてくれるのです。

この花瓶は、ただの器ではなく、海と風の詩を閉じ込めた小さな世界。そこに花を挿すことで、日常にほんの少しの魔法をもたらしてくれるでしょう。

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