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中国トクリュウの闇バイトに応募してみた

「特殊詐欺はいつまで『特殊』なのだろう?」と不思議に思うのは私だけではないだろう。訪問販売詐欺などと区別してネット絡みの詐欺を「特殊詐欺」と呼んではいるが、最近はサイバー犯罪だらけで面と向かって騙しに来る詐欺師は少ない。

日本ではネット繋がりで匿名性が高く構成員が流動的な犯罪組織を略して「トクリュウ」、ネットの募集に応じて犯罪行為を行うことを「闇バイト」と呼んでいる。

闇バイトに応じて強盗団に参加し、女性90歳をバールで殴打し殺害したという容疑者は画像を見ると思ったより普通の青年だった。

「スキンヘッドで白いスーツの袖から刺青がチラ見えするような本職さんかな」と漠然と考えていた私にとっては「え、この人?」なのだが、借金の取り立てに慣れているような人物なら手加減が出来て殺さなかったかもしれない。

ただ、闇バイトに応募してトクリュウの一員になってしまうような人には意外と普通の人間が多い、というのは世界共通らしい。

たまにタイからイギリスに大麻を密輸して逮捕される欧米人がいるが、彼等も日本の闇バイトと同じくTelegramに誘導され「タイのビーチで遊んで、その帰りにちょっとしたことをしてもらうだけだよ」などど言葉巧みに騙され、依頼主の顔も知らぬままに指定された量の大麻を密輸しようとして空港で見咎められ検挙される。

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