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ミャンマー上級国民の資金洗浄大作戦

割引あり

2022年9月21日にバンコクで麻薬取引及び資金洗浄容疑で逮捕されたミャンマー財閥大物トゥン・ミン・ラットはミャンマークーデター軍首班ミン・アウン・フラインの取り巻きで1969年2月6日ヤンゴン生まれ。父親は元ホテル観光大臣という良家の生まれ。

もう一度書く。ミャンマー財閥スターサファイアグループ総帥トゥン・ミン・ラットは2022年9月21日にバンコクで家族と共に逮捕された。振り込め詐欺や臓器売買で悪名高いKK園その他での麻薬取引に関与していたからだ。

しかしこの男は同年7月にバンコクから遠く離れたミャンマー南部ダウェイでスーチー派軍事組織PDFに拘束されている。PDFに入隊していた彼の息子(正妻の子ではないらしい)が戦死し、その葬儀を終えて2日後のことだった。

日本人には馴染みの無い人名や地名が飛び交うのでなるべく地図等を挟んで解説していきたい。ミャンマー南部ダウェイという田舎町に住んでいたトゥン・ミン・ラットが何故バンコクで逮捕されたのか。その詳細を語る者は居ない。

その後カレン州民兵組織KNUに引き渡され、処刑されるかと思いきや、どういう取引があったのか2ヶ月後にバンコクで逮捕された。このミャンマー財閥大物はタイクーデター政権にもコネがあり、KNUやPDFにも資金援助をしていた腹の底が読めない人物。

タイで起訴されたものの前述の通りコネがあり、タイでは被告が上級国民だといつものことだが裁判は全く進んでいない。

商才があり自分の財閥を創設したまでは良かったが、中国製やイスラエル製の兵器を買い付けクーデター軍に販売していた死の商人の麻薬取引と資金洗浄の全貌は謎に包まれている。

しかし明らかなことは、トゥン・ミン・ラットは振り込め詐欺と臓器売買で悪名高いKK園とシュエコッコ経済特区の運営に関与し、莫大な利益を得ていたということ。

他にも彼はタイ国境の街シャン州タチレクにもカジノや観光ホテルを所有しているが、タチレクといえばUWSA(ワ州連合軍)南方方面部隊支配地で、なおかつデベロッパーがラオス金三角経済特区のボス趙偉(ジャオ・ウェイ)というそれなりにダークな土地なのだ。

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