インド最大のエコビレッジ Auroville①
1年ぶりのNote記事になりますか。
インドに来てもうすぐ1年が経ちます。Facebookに投稿した内容ですが、こちらにも紹介!
今月初めにタミルナドゥ州にあるAurovilleに行ってきました。
そこで、Explorer Life in Aurovilleというオーロヴィルコミュニティの暮らしの良い部分も悪い部分も見せてくれる3日間のワークショップに参加してきました。
オーロヴィル (Auroville ) とは?
南インドにある世界最大の エコビレッジ、フランス人思想家が作った”理想郷”を体現したコミュニティです。
日本ではあんまり知られていませんが、界隈では有名な場所とのこと。
1968年に設立され、広大な未開拓の土地を20年近くかけて開拓、そこに自分たちの理想とするコミュニティを作り、今も数十か国から3000人以上の住民とボランティアや観光客など1万人程度が暮らす場所になっています。
オーロヴィルの説明はこちらのかえでさんの記事が詳しいです。
観光やリトリート、ワーケーションに行くには良いところです。
オーロヴィル自体は観光地ではなく、あくまでも彼らのコミュニティを一般開放する目的でオープンにしているだけでおおやけには観光地とはしていません。
ただ、コミュニティの主な収入源はゲストハウスを中心とした観光収入で成立しているのも事実です。
実際、広大な敷地内にゲストハウスが30程度運営されており、各ゲストハウスには特色があり、独自のヨガやヒーリングセラピー、音楽ワークショップなどを開催しています。
そんなオーロヴィル、何も知らずに観光で訪れると、Visit center、Matrimandirなどを訪問しただけで、過ぎ去ってしまいます。
オーロヴィルの真の顔は、コミュニティにあります。
Aurovilleコミュニティとは?
オーロヴィルはなるべく貨幣経済、資本主義経済から切り離し、極力環境負荷をかけず、暮らしています。
オーロヴィルの住民(Aurovillian)になるには数年のプロセスが必要で、それらをクリアした人だけがコミュニティに入るのを許されます。
そして、オーロヴィルの住人になると、コミュニティ内で仕事をしますが給料は出ません。メンテナンスフィーとしてベーシックインカムのような生活費が支給されます。
カルト宗教と勘違いされますが、宗教ではないですし、自身が保有する財産を手放す必要はありません。ただ、コミュニティに入ると、多くの人は収入源はなくなります。
今ならリモートワークでお金を得ている人もいるようですが
高齢者で年金収入がある、不労所得がある人以外は、メンテナンスフィーの範囲内でやりくりをします。
とまぁ、かなり特殊な生活、経済圏を回しているコミュニティです。
こういう思想で始まるコミュニティは世界広く多くあれど、多くはイザコザや理想と現実の狭間で内部分裂などで崩壊するもの。
Aurovilleは50年も続けてきて、今でも人口が増えているのは興味深いです。
ただ、普通に観光で訪れても、上記の住民の暮らしはほとんど見えないですし、
そもそもあからさまな公開はしていません。(調べようと思えば調べることは可能)
住民もゲストから興味本位で質問攻めされることに嫌気がさしており、ゲストが気軽に訪問しても応じてくれない場合が多いようです。(ボランティアとして働くならば歓迎のところは多し)
そんなわけで、通常はオーロヴィルコミュニティの暮らしに興味を持っても、数か月ボランティアで滞在して、自分で見聞きしながら仲良くなった住人とコミュニケーションを重ねて情報を集めていく以外に手段がありません。
Aurovillian(オーロヴィルの住民)になるには?
ちなみに、Aurovilleの住民になるためには、ここでボランティアとして最低9か月(以前は6か月だったが今は9か月)を過ごし、住民からの推薦・面接を経て、初めてNew comerの資格を得ます。
そこから、メンター2名のもと、コミュニティ活動に奉仕をしながら、12-18か月くらい(人によるそう)過ごしたあとに、面接を経て住民になれるそうです。
住民になるだけで、数年のリアルRPGですねw (悪く言えば、とても閉鎖的なコミュニティ)
今回参加したExplorer Life in Aurovilleというワークショップは、『そうはいっても、真剣にコミュニティを知りたい人はいるわけで、限定された人には、ちゃんとオーガナイズしてコミュニティを知ってもらおう』という趣旨のもと作られました。
Explorer Life in Auroville
現在は約2か月に一度のペースで開催されています。
3日間で10個くらいのプログラム・プロジェクト訪問を行い、住民たちとの会話を重ねながらコミュニティの良いところも課題も見せてくれます。
プロジェクトを訪問し、住民に活動を説明してもらい、見学して、質問できる。非常に貴重な機会を提供してくれます。(通常は部外者が普通に訪ねても気軽に会ってくれない)
僕はちゃんとAurovilleの存在を知ったのが1か月くらい前。
ほとんど事前知識のないまま、このワークショップに参加し、頭の中は疑問符だらけ。。
特に初日と二日目は、きつきつの日程で、内省する暇もないくらい。
それでも3日間でたくさん学ばせてもらいました。
初日は夜行バスで7時着、ワークショップが8時半から始まり終わったのが21時半。ゲストハウス帰宅は22時半。。
2日目は農業ボランティアのため5時半起床、6時集合。終わったのは18時。そこから参加者と夕食などをして帰宅は21時すぎ。
3日目は9時集合で間に数時間の休憩があり、17時に終わり。
僕は初日からワークショップに参加して、Auroville内の移動も地理もわからないまま、上記のスケジュールで結構しんどかったです。普通に数日前に入って、観光しつつ、色々敷地内を探索して地理をつかみ、移動手段などを把握してからワークショップの方が断然良かったですね。
そうじゃないと、ワークショップでの気づきを内省して落とし込む余裕がないので。
個人の意見として述べておくと、コミュニティに対して、面白い社会実験だなーと興味深く感じるところは多々あれど、個人に話を戻すとネガティブに感じる要素も多かったです。(ここは話すとめちゃ長くなるので気になる人は連絡くださいw)
今回は一旦ここまで。
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