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秋田・五城目で起きる地域創生!(2023年6月)

1年前に訪れた秋田県五城目町。まだNoteではシェア出来ていなかったので、記事に残しますー。

友人から「南アフリカから農業関係者が視察に来るので、良かったら来ませんか?」と誘ってもらい訪れた五城目町。人生初の秋田県です。

そういえば、五城目って名前はよく聞くなと思っていたら、10年以上前に知り合った知人達(海外起業、NPOの代表など)が五城目に移住してて、面白いことになっていると知りました。

全国のおもしろい人が集まる仕組みを作りあげた五城目

全国各地で地域活性化の話を聞くと、よく聞くのは「関係人口を増やすにも、まずはどうやって外からおもしろい人を招致するのか悩んでいる」って課題をよく聞きます。

しかし、五城目では「それは課題になっていない 笑」とのことでした。
おもしろい人が面白い人を呼んでくる仕組みや間口が多い!!

関係人口を増やすとは

まずはその地域に興味持ってもらうことありき。
観光で来て観光地だけ回って素通りする呼び水ではなく、地域での取り組みに興味をもってもらい来てもらうこと。

その取り組みのおもしろさと、機会の多さなのかもしれません。
良くありがちな、「移住したら住民税安くします。養育費無料にします。子供手当出します。」的な政策もあるのだろうけど、
それって興味をもって色々悩んで最後の一押しにしかならない。。良いと思うのはお金が安くなるかどうかではないのでしょう。

前置きはこのくらいで、色々面白い取り組みを紹介!!

BABAME BASE (五城目町の地域活性化支援センター)

五城目町の地域活性化支援センター、通称BABAME BASE等の取り組みがおもしろい!!

小学校だった校舎が廃校になり、廃校を活用したシェアオフィス&コミュニティースペース
居間から10年前、2013年10月28日に開設したそう。

BABAME BASE

当初は五丁目町の運営だったところ、5年前に入居者で運営するスタイルに変更。
一般社団法人ドチャベンジャーズが指定管理者として、行政から委託を受けて施設を運営しています。

民間に委託することで、より柔軟に面白い取り組みが打ち出しやすくなります。
当初は廃校に大企業のオフィス誘致の話があったけど、交通の便も良くない場所で上手くいかず。
スタートアップの誘致に舵を切ったのが10年前。最初は3社の入居から始まったそうです。(その一つが現在運営メンバーの一つのハバタク)

公の施設なこともあり、家賃が格安!
スタートアップのオフィスだけでなく、非営利法人や個人プロジェクトの場所としても借りられているとのこと。
家賃は安いので、それだけでは収益化できない構造だけど、それは町がやっても同じ。

そこで、収益化をKPIに置かずに、街の関係人口を増やすというKPIのもと、大きな効果を出しています。

現在は18社・団体(個人含む)が入居しております。
こちらに入居者情報ありますが、面白い取り組みばかり!

鶏と卵ですが、こういう取り組みが新しく人を呼び、増えていってるんですねー。

小さい準備室的な部屋も含めると25部屋くらいあって、既に18部屋は埋まっています。

秋田駅から車で1時間くらいかかる場所。
五城目の中心地からも車で15分とかかかる場所。
公共交通機関で行くことはかなり難しい場所にあるにもかかわらず、凄いですね!

では、どんな会社やプロジェクトがあるのか紹介!(2023年6月現在)

サトノバ大学

4年生の大学だけど、1年毎に日本各地の田舎で住み、フィールドワークをする学びのスタイル。

通信で大学卒業の資格を取れるところと組んで、ユニークなプログラムを作っています。
五城目は今年から?その一つに入ったそう。

webサイトによると今は全国10か所の地域があります。
このプログラムで1年住んだ学生にとっては故郷の一つになる。愛着もわくし、将来、何かで関わってくれる可能性も高くなる。

ドローンの教習所

この広い土地でドローンの運転を習うそう。
最近ドローンの教習所が増えているなと思ったら、業務で必要な人たちが資格を取っているんですね。測量とかでドローンの操縦が必要とのこと。
受講生で来た人ものちに関わってくれると関係人口が増えるきっかけになるんですねー

総合診療医を育てる場所

過疎化が進むと重要性が増すのが、Dr.コトーのような町医者。
現代だと専門分野が細分化されすぎていて、色んな病気を扱える総合ドクターが少なくなっています。

さらに、治療だけでなく、予防医療含めて地域の暮らしや生活までを診る総合診療が求められているようで、
総合診療医を育成できるような場として病院外の場として入居されているとのこと。

コミュニティキッチン

コミュニティ農園で採れた野菜を皆で調理して食べるコミュニティキッチン
AurovilleのSolar Kitchenを思い出します。(※Aurovilleは南インドのPondicherryにあるエコヴィレッジです)
地域通貨で払えるところも近しいですねw

トランスローカルの研究・実践の場

秋田には、秋田国際教養大学(AIU)があります。世界200の大学提携しており、学生の1/4が外国人。教員の6割が外国人の大学。

そこで、国と国同士の大きな繋がりではなく、秋田のローカルコミュニティと途上国のローカルコミュニティを結んでいく概念、トランスローカルの実践の場として活用されています。


BABAME BASE自体は街中から大分離れていますが、ここ起点で五城目の街中でも色んな新しい取り組みができていて、ソフト面でも大きなコミュニティの拠点になっているようです。

元小学校だから、立派な体育館もあるのが素敵!!

シェアビレッジ


BABAME BASEを離れて、次は、シェアビレッジ!BABAMEから車で10分くらいの場所でした。

元々はハバタクの事業の一つ。BABAMEにも入居されているようです。
設立当初の想いはこちら!面白いコンセプトです!

茅葺き屋根の素敵な日本家屋、古民家があります。
かやぶき屋根ってめっちゃメンテナンスコストが高いんですよね。。
毎年とか2年に一度、変えないといけない。現代の一般家庭だと物凄く負担になります。

元の持ち主が、維持できないので取り壊してしまおうと考えていたところ、こんな素敵な家を壊すのはもったいない。
若い人たちがコミュニティ形式で運営すれば維持できるのでは?と始めたそう。
五城目に住む人だけでなく、五城目に遊びに来る人には居場所が大切。
ホテルや旅館だと長期で住むと高いし、食事も外食になるので快適ではない。
外から来る人が長期で五城目に関われる拠点としての場所として始めたそうです。

それがシェアビレッジ構想。
コロナ以前までは結構いろんな人がで入りしていたが、コロナで一旦止めてしまったそうです。

シェアビレッジは、今は五城目の場所だけでなく、全国各地のコミュニティハウスの横の連携を促進したり、コミュニティハウス向けのサービスを提供しています。

webをみると30か所くらいがプラットフォームに入っているようですね。
最近、AirBnBにも登録したそうで、3万円くらいで一泊一棟貸しできるそう。

訪問した日は、記念すべき!初めて海外からのお客さんを受け入れるとのことでしたー!
一棟貸しだから一人で住むのはハードル高いけど、皆で長期で借りて住むのは楽しそうっすね!

ただのあそび場

「まちの遊休不動産を、まちの皆でリノベーションしてあそび場に。」した大人も子供も遊べる居場所スペース!

街の中心街の商店街?的なところの一角にあります。

一階はボルダリングできる壁があったり、

子供向けのプログラムも色々提供しているようですー。詳しくはwebをご覧くださいー!

番外編)森山ビレッジ

こちらは、民家ではあるけど、とても面白いプロジェクトなので紹介!!
五城目に訪れた時がたまたま、森山ビレッジの構造見学会の日だったので、参加してきました。

【日本初のデジファブ集落!21世紀の新たな住まい方】のプロジェクト

かなり大きな一軒家の建物を5世帯でシェアするというもの。
長屋に近いけど、長屋よりも各世帯の空間が維持されているもの。

このプロジェクトの独自性、世の中への訴求ポイントは大きく2つ!
※前提知識なしで、見学会で聞いたことなので間違っていたらすみません、、汗

ポイント1: 組合形式での住宅保有により家を所有するハードルを低くする!

日本で自分の家を建てるのって人生をかけた一大イベント。数十年ローンを組んで建てる。一か所で作ったら、基本は移り住むのは大変。
そんな中で、賃貸でもないけど、所有でもない、より気軽に所有できるのを目指したもの。

当初は、区画を分けて各世帯が個別に所有しようと考えたそうだけど、
住宅ローンも、一軒目の家なら組めるけど、二軒目以降は組むのが難しい。。複数の拠点を持つのって大変。
そこで、組合を作って、その組合を通じて建物を所有する。組合として銀行融資を受けるもの。

もし、将来、どこかの世帯が家を手放したいと思えば、自分が持つ権利を組合に戻し、譲渡・販売する。
イメージは、マンションの管理組合を一軒家のスケールで実現している感じなのかな?

これまでほぼ事例がない形式。弁護士、税理士など、各専門家に入ってもらい、将来的ににトラブルのない契約形態を作り上げたとのこと。
また、銀行融資も受けられるような仕組みになっているそうです。

今後こういう形式が増えれば、今よりも手軽に家を持つことができるかも?

ポイント2: デジタルファブリケーションと板材を活用した建築手法で、小規模な製材所、人員不足な大工さんを考慮した設計へ。

大工さんが不足している現代、森山ビレッジではデジタルファブリケーションを駆使して、板材を中心に設計された建物を建てています。これにより、大工さんの手間をかけずに現場での工数を抑えながら、高品質な家を組み立てることができます。

材木は地元の五城目の原木を使用して、地産地消にしていること。
デジタルファブリケーションの形式上、実際の加工は、秋田県内の数か所で、Shopbotなどを使い加工し、それを再度集めている。なのでマイレージを考えると、一度外に出して戻ってきているけど、将来的に地域でショップボットなどが使えれば、マイレージの意味でも地産地消に。

角材ではなく板材をメインにしているのは、小規模な製材所・材木所の人も関われるからだそうです。
角材だと大きいところしか取り扱いできない。
板材は、家の建築以外にも家具など小さい物にも使える。

設計は、デジタルファブリケーション、「建築の民主化」をコンセプトにしたVUILDさんがやっていて、今日の見学会でも代表の方が来られて説明していましたー。

まだまだ工事中。9月くらいに完成するらしいので、完成したら、中がどうなってるか、見に行きたいですねー!!

他にもお世話になったカフェ、ステキな宿などがあったけど、また時間があったら、追記していきますー!

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