医療・介護サービスにおけるロスについて
こんにちは、荒木田です。
今回は、様々なロスについて話していきたいと思います。
よく言われているのが、食品ロス。
日本は食料自給率が低いのにめちゃくちゃ廃棄しております。
事業系食品ロスは微減傾向(農林水産省HPより)
https://www.maff.go.jp/j/pr/aff/2010/spe1_01.html
一般的に報道されているのが外食産業やコンビニでの食品ロスですが、一般家庭でも結構な廃棄があるように思います。
農林水産省の試算では、本来食べられるのに捨てられる食品の総量(食品ロス)は年間600万tと出ています。
このうち各家庭から発生する食品ロスは46%の276万tです。
企業の努力だけでは解決せず、消費者意識を変えていくことも重要で、両者の小さな意識の変化の積み重ねが求められていると言えます。
農林水産省ホームページより
https://www.maff.go.jp/j/shokusan/recycle/syoku_loss/161227_4.html
販売方法も、海外ならグラム売り(重量売り)が主流なのに対し、国内では1パック若しくは1個いくらと言った販売が主流です。
なので、販売規格に関しては、5キロで何玉とか1パック何グラム以上、更には何グラム以上で何本以上と言った厳しい規格があるのも日本特有のものと思われます。
これは、消費者にとっては好都合かもしれませんが、生産者からすれば、「規格外は1円にもならない」ということになりますので地獄です。
私も、生産者側だった時は、結局規格の1割程多めにパックしていました。
年間廃棄量は生産量のおよそ20% 規格外野菜の処理と問題点
https://eleminist.com/article/1078
前置きが長くなりましたが、これを現在の医療・介護サービスに当てはめてみましょう。
医療・介護業界全体の経常利益は3〜4%と言われております。
(これが本当なら、診療報酬を決めている役人さん達は凄い計算力だと思います。)
弊社が運営している放課後等デイサービスに関しては、1日の利用できる児童の定員は「10名」と決められています。
数年運営してみて、キャンセル率が大体7~8%位です。
(訪問看護事業に関しては、キャンセル率は5~6%ほど)
主な理由としては、夏休みや、インフルエンザなどの季節要因のもの。
去年からは、さらにコロナウィルスによってキャンセル率が上がっています。
一番痛いのが、「定員制」「曜日・時間固定」で収益上の上限が決められているため、キャンセルが出ると減収に直結します。
企業努力でキャンセルが発生しても、他の利用者を受け入れることができればいいのですが、うまくいくことの方が稀です。
代わりの売上が見込めず、その瞬間にも人件費が発生していることで、事業所としては損失(=ロス)と認識せざるを得ません。
キャンセル率をゼロにするというのは無理にしても、よくよくキャンセル理由を聞いてみると、その理由で休んじゃいますか、、というのが2〜3%位占めていると思います。
この業界での人件費比率が60~75%と言われている中、キャンセル率を2%改善出来れば経常利益が3%以上改善されると思います。
これを、職員の給料改善に充てることが出来れば5%UPも可能だと思います。
この業界は、中々仕事がハードな割には賃金が安いと言われております。継続的な事業を営むために経営者ができることは、現場で出るロスと徹底的に向き合い、改善を積み重ねていくことです。
ただそれにも限界がありますので、利用者される方にもぜひ食品ロス同様、極力計画性を持って事前の連絡をして頂けたら、より充実した手厚いサービスに改善していくことでしょう。
最後にぼやくとすれば、保険事業の建前上、最終的な利益が出たら出たで報酬を減らされると思いますが…これもいたちごっこです(笑)
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