大切にしていきたいこと
「統計上、人を説得する時は少し早口がいい」
(野球)
「データ上○○選手は引っ張りが多いから守備位置はここがベスト」
「購買履歴から見るに、この人には○○がオススメ」
人の趣味嗜好といった莫大なデータが可視化、蓄積され、たくさんのことに応用されるようになってきた。
昨日の野球中継では、過去16年分400万球のデータを基に、最適な球種とコースを表示するAIキャッチャーなるものが登場していた。
好きなことをお勧めされて自分の意志で買っているのか、オススメされるものを深く考えることなく買わされているのか。
データというものが時々とてつもなく恐ろしいものに思えてならない。
メジャーリーグで活躍をしたイチロー選手も現在のメジャーリーグについてこのように言及している。
「最近はコンピューターを操っているというより、人がコンピューターに操られているように見えます」
「攻撃では全ての投手のデータが出され、こと細かく傾向が示される。まさに木を見て森を見ず、です。ノーアウト2塁の場面で、右打者が初球をサードフライ、なんてこともよく見かける。ランナーをためてホームラン、そんなTVゲームのような野球を目指しているから『バッティングコンテスト』に見えてしまうのかもしれません」
「守備でも全てがデータ化され、極端なシフトを含め、守る位置は全て決められている」
本に関しても、How to系の本がとても売れているし、実際自分もそれらを購入することもある。
でも、
「それらは方法論であり、それ以上ではない。」
と思うようになってきた。
これまでは、
「いろんな技術や考え方や方法を知って成長したい!!」
と思い何冊も読んできたが、違和感を感じるようになってきた。
「自分の思想や、信念は何か」と。
最近アメリカで起こった白人外国人による黒人殺害事件が起こり、Black lives matterと大きなムーブメントが起こっている。
それによって企業がどのような対応をするのか、が注目されいるらしい。
黙っていることはそれに肯定することになるから、何かしらアクションを起こさないといけない。というように。
実際、Facebookはトランプ大統領の投稿を容認したため大きなバッシングを浴び、規制を強化することになった。
このように「社会的に見て、よく思われるために施策を打つ」。というのはどうなのか、と思う。
自分たちが大切にしているものは何か。
社会問題が注目されているから企業イメージアップのためにそれらに取り組む。
これらはマーケットの動きを見て対応していくもので、ビジネスにおいてはとても重要なことだと思う。
売上を上げないと淘汰されていくから。
しかし、その前段階、根底にどのような思想があってビジネスを行っているのか。
それが大事な要素だなと個人的に思う。
「社会に出てない若造が何かっこつけて言ってんだ。そんなに甘くない。」
と怒られるかもしれないが。。。
これは企業だけでなく、個人にも言えることだなと。
自分が大切にしていることは何か、曲げないところはどこか。
How to本を読んで、それを実践するのももちろんいいと思う。けど、その根底にはどういう信念があるのか。
自分はそこを大切にしていきたい。
それが個性だと思うし、データやAIでは大体不可能な人間ならではの魅力だと思うから。