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【神奈川のこと89】スーパーナチュラルウーマン(横浜市都筑区/市営地下鉄北山田駅)

いや~、まいったまいった。
久しぶりにやってしまった。
でもたまにはいっか。良しとするか。

よって、これを書く。

先日、東京は渋谷にて、新卒で入った会社の仲間4人と飲めや歌えやのはめ外し。
この4人で遊ぶのは23年ぶり、つまり約8400日ぶりであった。
男3人と女1人。
8400回の夜と朝を、それぞれが様々な想いと状況で迎え、歩んできた。

仲間の一人は、その会社でがんばり続けて今や役員となった。また一人は、同じ業界で独立起業した。そして紅一点の彼女は、母となり、多くの人の人生を明るくする天使の役割を担いながら、独立起業した仲間の一人を事務面で支えている。

時間を気にせずと言ったら嘘になる。しかし、気にしたくなくなるほど、楽しい時はあまりにも早く流れた。愛のためにがカラオケバーの床をきしませ、ガラスのジェネレーションが井の頭線を追い抜いていく。

23年ぶりだったのに、違和感無し。一人だけ頭部の盛況感が無くなりつつあっただけ。一方で、懐かしさも無し。また来週の月曜には、あのオフィスで顔を合わせるのではないかと錯覚するほど、全員が「今ここに在り」であった。

午前1時を過ぎての帰り道、横浜に住む紅一点の彼女と共にタクシーに乗り込む。男二人は更に杯を重ねに行ったようだ。たまさか豪華なミニバンで、優雅な気分となる。楽しい夜の締めくくりにぴったりだぜ。二人並んで、語り合う。かつて静かに憧れを抱いていた彼女は、今でもとびっきり素敵だ。

彼女の住む北山田の街が近づいてきた。街灯りに照らされてシルバーダイヤモンドのように光り輝くその街並みは、まるで国際宝飾展の会場に迷い込んでいるかのような錯覚に陥らせる。

「第三京浜で帰るならわたしここで降りるね、今日はありがとう」と微笑みながら言う彼女。

ああ、どうにかこうにかしたかった。
しかし、そうするにはあまりに酔っていた。

そう、彼女は紛れもなく、生まれついてのスーパーナチュラルウーマン。
天真爛漫、縦横無尽、その柔らかな刹那で世界を抱きしめているのさ。

北山田は「きたやまだ」ではなく「きたやまた」と読む。そう、うさぎやの「かねた」さんのように。また我が母校、東海大相模のエースだった「いした」投手のように。

翌日は二日酔いで、QRコードを見ているだけで目が回った。

今、ここに在り。

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