【沖縄→北海道】スタートの地、沖縄本島へ。
日常的に使っている110ccのカブで、沖縄から北海道まで走るのにどのくらいかかる? ……ふと気になりはじめたのは昨年(2022年)はじめのこと。机上でプランを練ったら、6泊7日でなんとかなりそうです。
110ccなので自動車専用道や高速道路にはのれませんが、以前このカブで紀伊半島、四国をツーリングしたことがあり、長距離は大丈夫そう。カブ、と表記してきましたが正確にはスーパードリーム号(以下SD号)。ベトナム製のキャブレター仕様、Wシートのスーパーカブです。
机上でも6泊7日走破にはフェリーの助けが欠かせません。マルエーフェリー[那覇港(沖縄県)→鹿児島新港]、スオーナダフェリー[竹田津港(大分県)→徳山港(広島県)]、シルバーフェリー[八戸港(青森県)→苫小牧港(北海道)]の3航路のお世話になることにしました。
スタートは沖縄本島南端の喜屋武岬(きゃんみさき)。さてどうやって沖縄本島までSD号を運ぶか? ネットであたればコストパフォーマンスからいってほぼマリンカーゴ沖縄一択でした。さっそく予約したところ、指定時間に若狭埠頭(東京都江東区)に自走持ち込みで料金は27000円。受け取りは4日後の那覇新港とのこと。クレジットカードの事前支払がマストでした。
SD号航走搬入当日は朝の渋滞を避けるべく、編集部のある逗子(神奈川県)を午前6時に出発し若狭埠頭に向かいました。途中、朝食を摂りながら案外スムーズにに到着。受付で予約番号を告げると「隣の倉庫の指定スペースに鍵を付けて置いていってください」とのこと。予約時にナンバーも登録し支払済みなので、面倒がありません。SD号を停め歩いて場外に。途中ラダーでバイクを降ろし、整備に没頭している1ボックスカーの一群が……。自走できることが荷受けの条件だったことを思い出しました。
若狭埠頭場外にはタクシーの姿はなくバス停があるだけでした。案内を見れば木場駅前行きの都バスが15分後には来るそうです。SD号にしばしの別れを告げやがて来た都バスに乗り若洲埠頭を後に。さて4日後、那覇で無事再会できるのでしょうか? (つづく)
――この沖縄 喜屋武岬から北海道 宗谷岬への6泊7日旅の全貌は本誌特集「走って走って日本縦断記」でお読みいただけます。とにかく目まぐるしく慌ただしく、時に均一化進む郊外景色に自分自身を見失うことも……。旅は2022年5月、スタートした喜屋武岬の気温は27℃、ゴールした宗谷岬は6℃台でした。
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出典:バイカー春秋 創刊4号
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