見出し画像

その後の ST250

 かなり間が開いてしまいましたが、やっと時間が取れて記録することができました。
 ヤフオクで購入して、外装をメインに再生を行い、ほぼ9割がたオリジナルを維持して完成しました。しかし、やはりこれだけではなかったのです。メカニカルな部分があちこち出てきまして。

 まずテスト走行を繰り返していくと、フロントフォークからオイルが滲みそのうちインナーチューブがオイルコーティングされてしまいました。
 左右フロントフォークをよく見ると、左フォークのダストシールに細かい亀裂が多数見られました。元々ボロボロになっていたとはいえ、フォークブーツでカバーされていたので、ぱっと見の劣化の差があまり顕著ではなかったので見落としました。
 過去に右フォークだけオーバーホールされていたのは確実です。しかし怖いですね。サスは通常片側がトラブれば、もう片方も一緒にオーバーホールしなければなりません。何故ならば、左右のフォークオイルの劣化度合や、内部の部品の摩耗程度などが違ってしまい、本来の性能を発揮できなくなってしまうからです。まともなバイク屋なら、必ず一言忠告しているはずです。大方予算の都合でこういう事になったと思われます。
 初期化する意味では、フォークのオーバーホールはアリなので、躊躇なく行いました。結果、ブレーキング時のノーズダイブが少なくなり、挙動が安定したのがはっきりわかりました。

 テスト走行中に気になった次のポイントは、フロントブレーキのタッチです。やたら握りが深い感じです。油圧ディスクブレーキですから、このような症状は通常出ません。パッドが減っていてもドラムブレーキのように握りが深くなることは構造上あまりありません。あるとしたら、マスターシリンダーか、キャリパーなどからエアを噛んだくらいでしょう。ディスクローターの摩耗は確認していましたので、原因は間違いなくこれです。
 ローターの新品値段を調べたのですが、意外と高く、形状が漏斗状になっているため有名メーカーの社外品もありません。唯一中華製と思しき社外品を見つけたのですが、厚みが2種類あり、希望の厚みが在庫無し、入荷未定ということだったので純正中古を探すことにしました。
 運良く見つけたのが、歪み無し厚み5mmのほぼ使用していないものでした。ローター交換と同時に、ディスクパッドも交換します。前のローターの摩耗痕がパッドに残っていると、せっかくのディスクローターに、いらぬトレンチ痕を付けてしまいます。
 テスト走行をすると、効果てきめんです。まともなレバータッチになりました。

 購入当時から気にはなっていたのですが、たまにキャブレターからオーバーフローすることがありました。調べてみると、どうも持病らしくNJ4AA、NJ4BAにはよくあることみたいです。油面をチェックしてみると現状ではオーバーフローするほどの油面ではありませんでした。ただ、エンジン始動が困難な時や、若干のアイドル不良、プラグのかぶりなどが時折みられ、気にはなっていました。プラグは、黒く煤けることが多かったので、リッチバーンです。
 この際なのでキャブレターのオーバーホールと油面調整をします。
まず前側シートを外し、フューエルホースを外します。次にキャブレターに繫がるASIホースを2本外します。キャブを固定しているインシュレーター側バンドと、エアクリーナー側のインテーク側バンドを緩めます。スロットルワイヤーの、オープン、クローズ2本をキャブから外したら、本体を外します。私は、キャブ全体をエアクリーナーボックス側に押し付け、インシュレーターからキャブを抜き、チョークノブをインシュレーターに引っ掛けないよう車体の右斜め前方に向かってキャブを抜きます。
 キャブをエンジン側から見ると煤で真っ黒です。確かにバックファイヤーとアフターファイヤー両方とも音を確認しています。
 次回は、オーバーホールと油面調整、テスト走行です。

いいなと思ったら応援しよう!