[1章]最短1年で学士に!専門学校卒看護師から学位授与機構で学士をGETするための完全MAP〜放送大学入学手続き編〜
今回は、看護専門学校を卒業したあとに学位授与機構を利用して【学士】を取得したい方に向けて、単位積み上げのための放送大学への入学手続きの方法や単位選択について、入学までの流れを詳しく解説していきます。
放送大学は、1単位からの履修が可能で、高校卒業後の入学はもちろん、専門学校からの編入学や社会人のスキルアップの学習ツールまで、幅広い利用が可能です。
この記事はあくまで「学士」の取得をめざすものであり、「大学卒業」とは異なりますのでご注意下さい。ただし画像にあるように今回取得する学位授与機構での学士は大学が授与する学位と全く同等です。
=目次=
1 学士取得に必要な期間・単位数を調べる
2 学生区分を決める
3 必要書類を集める
4 履修科目を選ぶ
5 願書提出
~番外編~入学前にやってきたい!【 システムWAKABAで過去問ゲット】
今回はこの流れに沿って入学許可証をgetするまでの5つの事について解説していきます。
今回参考にした資料は、
松本 肇さん著書の「短大・専門学校卒 ナースが簡単に看護大学卒になれる本」です。この本では、学位授与機構利用のための基礎資格についてや、単位のつみあげかた、学習成果の作成まで網羅的に解説してくれています。学位授与機構や放送大学などのHPでもわかりやすく解説されている部分はありますが、より分かりやすく説明されているため、HP・パンフレットにあわせて参照しておくことをお勧めします。
1.学士取得に必要な期間・単位数を調べる
学位授与機構では、卒業した学校での取得単位数や授業時間数によって、プラスして積み上げなければいけない単位数が変わってきます。
まずは卒業した学校に電話するか、シラバスを参照して自分が持っている総単位数と、総授業時間を確認してください。
単位数と時間数によるその後の積み上げ単位のちがいはこちらです。
こちらは、放送大学のHPからでている、「学士(看護学)の取得を目指す方へ」というパンフレットから引用しました。入手方法はあとから解説しますので、こちらもぜひ参照しておくことをおすすめします。
学位授与機構をつかって学位をとるために必要な積み上げ単位は31単位または62単位で持っている基礎資格によって変わります。
修業年月2年以上+総授業時間1700時間以上+総単位数62以上 =第1区分
修業年月3年以上+総授業時間数2550時間以上+総単位数93以上 =第2区分
今後積み上げていく単位数が決まったところで、次へ進みます。
2.学生区分を決める
放送大学では、在籍期間や目的に応じて3つの学生区分が用意されています。
在籍する予定の期間にあわせて区分選択をすると、迷わずにすみます。区分によって入学金が違うために、在籍期間に合わせて区分選択をするほうがお得ですよ、というだけのお話なので、【卒業】を目指さない場合には正直どの区分を選択しても変わりはありません。(受験に必要な年月を満たすように選択する必要はあります)尚、授業料はどの区分も一律です。
*卒業も同時に目指される方や、卒業することを目標にされている方は、全科履修生を選択してください。
先程の第一区分(2年以上・62単位)の方は全科履修生、第二区分(1年以上・31単位)の方は全科履修生または選科履修生を選ぶと良いと思います。
選科履修生を選び、もし1年で必要単位数が揃わなかったとしても、期間終了後再び、選科履修生や科目履修生、全科履修生として入学することが可能です。
3 必要書類を集める
まず入手して欲しいのが、卒業した学校から発行してもらう「単位習得証明書」です。放送大学では、全科履修生での入学時にしか求められませんが、その後行う積み上げ単位の選択の時に必ず必要になりますので必ず全員入手してください。
放送大学では、インターネット出願が可能なため、選科履修生、科目履修生で入学する場合には特に紙の書類は必要ありません。すべてインターネットで出願を完了することができます。
全科履修生で入学する際には、さきほどあげた「単位習得証明書」郵送が必要なので、提出する前に必ず開封し中身をコピーするか、確認用にもう1部取り寄せておくなどして必ず1部は手元に残るようにしてください。
また、学校によっては、開封無効としているところもありますが、放送大学ではそのような場合でも必ず1度開封して不備がないことを確認した上で送付するよう定めています。
※全科履修生での入学の場合には放送大学用の書式での[単位習得証明書]の発行が必要になります。ご注意ください。
学生区分に関わらず入手しておきたい書類は
【放送大学発行】
1.学生募集要項
2.授業科目案内
3.学士(看護学)の取得を目指す方へ
4.出願票他提出書類セット
【学位授与機構発行】
5.新しい学士への途
の、以上の5点です。
放送大学HPの「資料請求」から、下の画像にある、【大学(教養学部)+看護学士パンフレット】を請求することで、あとで紹介する【学士(看護学)を目指す方へ】という書類も一緒に請求することができます。
この記事では卒業ではなく学位の取得をメインとするため、全科履修生の編入学に必要なステップに関しては簡単に、放送大学の[学生募集要項]から引用した画像で紹介します。
4 履修科目を選ぶ
さて、今回のステップの最難関、履修科目の選択についてご説明していきます。
学位授与機構の試験は、[単位][学習成果]の2つを大きな柱として構成されています。ここでは[単位]が要件を満たしていると認められるように単位選択を行う必要があります。
単位選択では、3つのカテゴリーに分けられた単位を指定された単位数に到達するよう取得する必要があります。
1. 【専門科目の単位】
・・・◯◯看護学など。実習科目を含む
2. 【関連科目の単位】
・・・公衆衛生など医学・社会福祉学・保健学などに関する科目
3. 【専攻に係る単位以外の単位】
・・・英語など看護学にあまり関連のないもの
まずは、学校から発行してもらった[単位習得証明書]をみながら、自分の持っている単位を上記の3つのカテゴリーに分けましょう。
【基礎資格区分1の方の場合】
この5つの要件を満たすように単位を取得していく必要があります。
5つの要件をまとめると、
1 2年で62単位とる
2 専門科目+関連科目で、もともと持っている単位と今からとる単位の合計が62単位以上ある
3 専門科目+関連科目で、今からとる単位の合計が31単位以上
4 関連科目+専攻に係る科目以外で、もともと持っている単位と今からとる単位の合計が24単位以上
5 もともと持っている単位か、今からとる単位のなかに1単位でも「外国語」の単位が含まれている
となります。
とってもややこしいと思うので、上に、この要件のまとまった図も載せておきますね。
【基礎資格区分2の方の場合】
つまり、
1 1年で31単位とる
2 専門科目+関連科目で、もともと持っている単位と今からとる単位の合計が62単位以上
3 専門科目+関連科目で、今からとる単位の合計が16単位
4 関連科目+専攻に係る科目以外で、もともと持っている単位と今からとる単位の合計が24単位以上
5 もともと持っている単位か、今からとる単位のなかに1単位でも「外国語」の単位が含まれている
ややこしいのでこちらも、すべての要件がまとまった図を載せておきます。
必要な単位数がわかったところで、今度は具体的に履修する単位を決めていきましょう。
放送大学では、予めカテゴリー別に分別して提示してくれているので、この中から科目を選んでいけばOKです。
あとは、条件をみたすように興味のある科目や学びたい科目を選択していけばOKです。特に興味のある分野が定まっていない場合には、放送大学から発行されている「授業科目案内」を参照し、前年度の単位認定試験の平均点や、講義概要を読んでみると授業内容や試験の難易度を大まかに把握することができます。
単位選択の際に気を付けていただきたいのは、「単位認定試験の日・時限」です。ここが重複する科目は履修登録できず、願書で上の欄に記載した科目のみが登録されますのでご注意ください。
さて。履修科目が決まればいよいよ最終段階
5 願書提出 です。
[全科履修生での入学の場合]
→ インターネット出願+証明書類を郵送
or
願書+証明書類郵送
[選科履修生・科目履修生での入学の場合]
→ インターネット出願 or 願書郵送
インターネット出願前に用意しておくもの
・メールアドレス
・正面向き、上半身、脱帽、6ヶ月以内に撮影し個人を判別できる顔写真
インターネット出願は、放送大学のHPから行えます。
捜査手順や注意点が詳しく載っていますのでインターネット出願マニュアルを参照ながら進めてください。
[出願の流れまとめ]
必要書類を集める・単位を選択する
↓
出願
↓
合格通知と学費の納入書が届く
↓
入金
↓
入学許可証・システムWAKABAへのログインのためのID・パスワード通知が届く
お疲れ様でした。
ここまでで、放送大学への出願は完了です。
学位授与機構での学位取得には、今回選択した科目の単位取得と、学習成果の作成などまだまだ沢山のステップがあります。これから細かく解説する記事を作成していきますので参考にしていただけると幸いです。
おまけ
システムWAKABAのID・パスワードが届いたらすぐにログインし、[学習案内]から[単位認定試験問題・解答]を選択して、過去問を入手しておくと、出題傾向をみながら効率よく学習を進めていくことができます。
新学期がはじまるまでの空き時間にコピーしておくことをおすすめします。
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長い記事を最後まで読んでくださってありがとうございました。