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インディペンデント・プロデューサーとして生きる|『LIFE SHIFT』
今回は、42万部突破したベストセラー『LIFE SHIFT』から実践するポイントを紹介します。
長寿化が進行した「人生100年時代」において、どのような生き方が有効で、どのような選択をするのが最善なのか。様々なパターンの人生シナリオとともに教えてくれる一冊です。
人生が短かった時代は、「教育→仕事→引退」という3ステージの生き方で問題ありませんでした。しかし寿命が延びれば、二番目の「仕事」のステージが長くなります。引退年齢が70〜80歳になり、長期間働くようになるのです。
いま先進国で生まれる子どもは、50%を上回る確率で105歳以上生きると言われており、今50歳未満の日本人は、その多くが100年以上生きることが予測されています。
といっても、長寿化により衰えて生きる年数が長くなるわけではありません。長く生きられるようになった年月の大半を、私たちは健康に、若々しく生きることになります。
長寿化の恩恵にあずかるには、保険や年金、老後資金など、人生の締めくくりの時期への準備をするだけでは足りません。
人生全体を設計し直し、選択肢の多い人生を歩めるよう今から準備しておくべきなのです。
人生に新しいステージが現れる
100年ライフでは、これまでの「教育→仕事→引退」という3ステージだけではなく、もっと多くのステージを経験するようになります。マルチステージの人生です。
新しく現れるステージとして、著者は以下の3つを挙げています。
「エクスプローラー(探検者)」
1箇所に腰を落ち着けるのではなく、身軽に、そして敏捷に動き続けて、さまざまな可能性を探索する人たち。周囲の世界を探査し、そこになにがあり、その世界がどのように動いているか、そして自分がなにをすることを好み、なにが得意かを発見していく。
「インディペンデント・プロデューサー(独立生産者)」
旧来のキャリアの道筋からはずれて自分のビジネスを始める人たち。旧来の起業家とは性格の異なる新しい起業家になったり、企業と新しいタイプのパートナー関係を結んだりして経済活動に携わる。
「ポートフォリオ・ワーカー」
さまざまな仕事や活動に同時並行で携わる人たち。所得の獲得を主たる目的とする活動、地域コミュニティとの関わりを主たる目的とする活動、親戚の力になるための活動、趣味を究めるための活動など、さまざまな活動のバランスを主体的に取りながら生きようと考える。
これらの新しいステージは、教育、仕事、引退という旧来の3ステージに加えて、その欠陥を補填する役割として機能するものです。旧来の3つのステージに取って代わるという意味ではありません。
また新しく登場するのがこれら3つのステージだけとは限りませんし、すべての人がすべてのステージを経験するわけでもありません。
選択できるシナリオはもっとたくさんあるし、どのステージを魅力的と感じるのか、どのタイミングで、どのステージの生き方を選ぶのかは人それぞれです。
私が注目したのは、「インディペンデント・プロデューサー」のステージです。
インディペンデント・プロデューサーとは、旧来のキャリアの道筋からはずれて自分のビジネスを始める人たちを言います。「職を探す」のではなく「自分の職を生み出す」人たちです。
著者が「起業家」ではなくこの言葉を使っているのは、ビジネスの規模と本人の野心のスケールを正しく表現するためです。
というのも、インディペンデント・プロデューサーには以下のような特徴があり、旧来の起業家とは性格が異なるものだからです。
基本的に、永続的な企業をつくろうと思っていない。
事業を成長させて売却することを目的にしているのではなく、「ビジネスの活動自体」を目的にしている。
企業体を築き、金銭的資産を蓄えることより、組織に雇われずに独立した立場で生産的な活動に携わる。
上記のような特徴は、まさに今の自分の考えと一致しています。
私は大学卒業後に新卒で広告会社に入社し、営業として約3年働いた後に、独立して個人事業主となりました。そのため現在は、本書で言う「インディペンデント・プロデューサー(=独立生産者)」のステージを生きています。
この先、会社員に戻る可能性もゼロではありませんし、旧来の意味での起業家になったり、「エクスプローラー(探検者)」や「ポートフォリオ・ワーカー」として生きる時期があったりするかもしれません。
寿命が延びて生き方の選択肢が増えたことで、もっと自分らしい人生の道筋を描けるようになるのが、長寿化の恩恵であると本書では説かれています。
では、この先の人生の選択肢を増やすために、今私は「インディペンデント・プロデューサー」のステージをどのように生きるべきなのでしょうか。
「インディペンデント・プロデューサー」の時期にやるべきこととは?
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