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子供にお金を残すのか…
今日は80歳の母ちゃんが富士五湖に行きたいというのでドライブに。車の中で母ちゃんから「あんた会社を売ってお金あるみたいだけど絶対に子供に必要以上残してはいけないよ。お金が必要以上あると人生に迷いが生じる。今のあんたがそうでしょ?着実に階段を登っていくことに人生は喜びがあるのよ。お金を必要以上に残すとその階段を登る喜びを子供から親が奪う事になる。だから残すことよりも自分がいかにそのお金を使って人生を楽しむか考えなさい。」と言われました。確かにそうかも知れない。もし僕が親からの財産を20代、30代で億単位で受け取ってしまったら果たして事業を伸ばせただろうか?まあお金あるし、そんなに頑張らなくてもいいっか!となってしまったかも知れない。わかりませんが…
逆にこんな考え方もある。これは僕の先輩からの話。地方発の某有名店を全国主要都市に展開しM&Aで大型イグジットされた方だ。その先輩からは「ビーサン君、僕は高校2年生の一人息子に会社がいくらで売れ、僕にいくら入ってきて、これからお前にいくら残すか?全てオープンにして話をしたよ。資産管理会社を作り子供に99%の株を持たせ、1%の黄金株を僕が持っている。資産管理会社にほとんどの資産を貸付、そこでシンガポールのプライベートバンクで債券の運用をしている。利金から返済し純資産が貯まれば時間はかかるが長男に財産を残せる。この仕組みまで全て説明したよ。ただし、長男がしっかりとした価値感を持った大人に育たなければ全額寄付するとまで言ったよ」という話だった。
残すのか?残さないのか?僕もまだ答えが出ていない。ただ唯一言える事は、ヒューマンキャピタル投資(教育投資)こそがファミリーの繁栄につながると思う。だから僕はここには積極的にお金を使っている。長女は現在、早慶どちらかの法学部に通っている、1年間スイスにも留学させた。長男にもたとえ数千万円かかろうが留学はさせたいと考えている。まあ教育投資に惜しみなく使っても金額は数千万円であろう。
話を振り出しに戻すがM&Aで得た資金を子供に贈与または相続するか?シンガポールのプライベートバンクで扱っている生命保険とトラスト(信託)を組み合わせる方法、資産管理会社の株主を子供にする方法、投資用不動産を銀行から借入し購入、相続財産を圧縮する方法などやろうと思えばいろいろある。もっと先に準備しM&Aで会社を売却する前に時間をかけて子供に自社株を移すのが一番合理的だ。
親が某有名企業のオーナー一族であったために18歳から配当だけで年間3億円入ってくる同級生がいた。20代は仕事をしていたが30歳からプー太郎をしている。その同級生を見ると金があってもあの生き方は嫌だなぁと負け惜しみでなく本気で思う。相手にしてくれるのは証券会社と保険の営業マンくらい。ちなみに4回結婚していて相手は全員キャバ嬢だ。だけど何にもしなくても毎年3億入ってくる。実際に何もしていないつまらなそうな人生だ。
この子供にいくら残すか?これは永遠のテーマではあるが、教育投資には惜しみ無く投資をし、あとは自宅が買える資金と起業の準備資金と子供の教育費(僕から見たら孫)くらいは早いうちに渡してあげたいと今のところ思っている。甘すぎかなw しかしこれが女の子だといずれ嫁に行く可能性が高い。そうなるとこれはこれで厄介だ。自分の築いた財産が嫁ぎ先のものになってしまう。まあこの問題については子供たちの成長を見ながら様々なスキームを考えて行きたいと思う。