CHILLOUTVR 表情付けのざっくりした話
アバターに表情を付ける方法を説明する前に、ざっくり基礎的な話をします。アバターがどういう風に動いているか、という話です。
基本的にはアニメーターというもので動いています、どういうパラメーターの時にどういうアニメーションを再生するか、という感じですね。前に移動したら前に歩行するアニメーションを再生する、しゃがんだらしゃがんだアニメーションを再生するといった具合です。アニメーションにはレイヤーという概念があって、たとえば前に移動しながら横向きに銃を構えて移動する、といった場合下半身と上半身のレイヤーを別に管理することもできてそれを合成したら移動射撃になる、といった感じです。
CVRの場合これがBASEANIMATORというファイルでCCKの中にはいっており、それを調整したものをADVANCEDSETTINGの中に組み込むとそれをもとにアニメーターを再構築してくれるようです。
それともう一つ、アニメーションオーバーライドという機能があります。これは「アニメーターはいじりたくないけどアニメーションだけ差し換えたい」というときに使用するものであらかじめ表になったものがCCKの中に入っています。ここの中から例えば右手のピースの時のアニメーションをこっちに切り替えて、というものを指定して、おなじくADVANCEDSETTINGのOVERRIDEANIMATIONのリストに組み込みます。
毎回毎回おすクリエイトアニメーターボタンは、アドバンスドセッティングの設定を組み込んでアニメーターを再作成するという作業だったんですね…
実際にアドバンスドアバターで追加した各種オブションは最終的にはアニメーターに追記されているようです。
という前提技術を踏まえて、表情付けは大きく2通り、ハンドサインと連携させるパターンとメニューを呼びだして都度変える方法があります。
設定の難易度としては後者のほうが楽ですが、前者のやり方が主流なので双方説明していきます。
●ハンドサイン連携
・アニメーションオーバーライドを使用する
既存のハンドアニメーションを上書きするやり方です。標準のオーバーライドがCCKの中にあるのでLEFTHANDOPENのようなものを上書きするやり方です。問題は表情ファイルをそのまま割り当てると指が動かなくなるので表情アニメーションに手のアニメーションを組み込む必要があります。
・ベースアニメーターを切り替える
ベースアニメーターを切り替える
オーバーライドを使用せず直接アニメーターをいじれるのでハンドサインと表情のアニメーションファイルを個別に管理できるメリットがありますが、それなりの知識が必要になります。テンプレートを用意しているので片手に表情を割り振るだけならそんなに難しくは…ない…かも…。 私がメインで使用している方法。
●メニューから
・アドバンスドアバターセッティング
アドバンスドアバターセッティングに表情を割り当てる方法。ドロップダウンリスト形式にすれば重複の心配もなく楽。問題はいちいちメニューをださないといけないこと。最近アドバンスドアバタートリガーと組み合わせることでメニュー画面を出さずに空間にボタンを置いて切り替える方法を見つけたが、ハンドサインに慣れているといまいち。たくさん表情が割り当てられそうというメリットがあるかも
・トグルステータス
トグルステータスというのはデフォルト+1~7まで割り当てられる状態遷移のこと。表情じゃなくても衣装とかの切り替えを割り当てることもできて便利。設定は上記のアニメーションオーバーライドでも、ベースアニメータからでもできる。最大のメリットはショートカットキーがわりあててあること。ハンドトラッカーに着けられるミニショートカットキーみたいなハードがあればこっちで制御したいのになぁという気持ちは以前からあります。