ニキビと肌フローラの関係【前編・アクネ菌は悪者なのか?】

みなさんこんにちは!
薬剤師いとまりです。

9月に入りましたが、まだまだ暑い日が続きますね。
まだまだ暑くて湿気が多く辛いですよね。
マスクを着用して生活することには慣れてきましたか?
私は、マスクの刺激で一時的にニキビができやすくなってしまいました( °⌓°)

同じ悩みを抱えている読者さんも多いかなと思うので、
今日は、肌フローラとニキビの関係について考えていきたいと思います。

ニキビの原因菌はアクネ菌だけど…

ニキビの原因菌は、アクネ菌です。
これは、もう常識と言ってもいいくらい知られていますよね。
アクネ菌は悪いイメージのある菌ですが、
実は、アクネ菌は悪者ではないんです!

書籍の中でも少し触れていますが、
アクネ菌は周りの環境に左右されて、
良いはたらきも、悪いはたらきもする常在菌なんです。

アクネ菌の良いはたらきと悪いはたらき

アクネ菌はどんな人の皮膚にもいます。
普段、アクネ菌は、美肌菌である表皮ブドウ球菌と一緒に、
肌を弱酸性に保つお手伝いをしています。

肌の環境が正常な時、要するに、
弱酸性の環境が保たれているとき、アクア菌は良い働きをしてくれます。
アクネ菌も美肌菌と同様に、皮脂や汗をエサにして、
プロピオン酸や脂肪酸といった酸を出し、肌の上を弱酸性に保つはたらきをしています。
これにより、黄色ブドウ球菌などの悪玉菌が増えるのを防いでくれるのです。
また、グリセリンなどの保湿成分を作り出すことも知られています。

では、アクネ菌はどんなときに悪さをするのでしょうか?
アクネ菌は酸素に触れない状態、例えば詰まった毛穴の中に取り残されたりすると炎症を引き起こします。
この炎症というのが、ニキビです。

現在のようにマスクを常に装着する環境は、肌が空気に触れる機会が格段に減っている状況です。
肌が酸素に触れない状態になり、アクネ菌が悪さをしやすい環境になります。
毛穴のつまりや過度な加湿によって雑菌が繁殖しやすくなることも考えられるでしょう。

アクネ菌の特徴がわかってくると、
マスクによるニキビの対策も立てやすくなるはずです!

次回はニキビをできにくくするためのマスク習慣とニキビの治療薬を紹介したいと思います。

それではまた(^∀^)

執筆・参加しているメディア「美肌菌ラボ」

著書:「美肌マニアの薬剤師がすすめる"わたし"を活かす肌フローラ」

https://books.rakuten.co.jp/rk/973431926bf73be2bdd672e478be31ab/


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