ニキビと肌フローラの関係【後編・ニキビを出来にくくするマスク習慣と治療薬】
みなさんこんにちは!
薬剤師いとまりです。
前回に引き続き、ニキビについてお話ししていきたいと思います。
マスクをつけっぱなしにしていると、ニキビができやすくなってしまいます。
ニキビをできにくくするためのマスクの使い方、
ニキビの治療の処方薬についてお話ししたいと思います。
ニキビを防ぐためのマスクの使い方
①マスクを毎日(可能であれば1日数回)交換する
布マスクであれば、毎日洗濯し、しっかり乾かして清潔なものを使うようにしましょう。
使い捨てマスクであれば、毎日新しいものを使用します。
古いマスクを使用していると、マスク自体に菌が繁殖してしまい、肌に悪玉菌を増やしてしまいます。
②屋外にいる時、家にいる時は外す
人との距離を1〜2m以上保つことで感染のリスクを減らすことができると言われています。
屋内や公共交通機関など人がたくさん密集している場所でなければ、
マスクを外して過ごすようにしましょう。
アクネ菌や悪玉菌である黄色ブドウ球菌は、酸素が無い環境で悪さを始めます。
③マスクの素材を天然素材のものに変える
シルクや綿などの天然素材のマスクを使うことによって、
通気性がよくなったり、肌への摩擦が軽減される可能性があります。
肌への摩擦によっても、ニキビができやすくなる可能性が高くなります。
また、シワやシミの原因ともなりますので、
美肌作りのためにも、肌の摩擦や刺激が少ない素材のものを選ぶと良いでしょう。
ニキビ治療の市販薬と処方薬
市販で販売されているニキビの治療薬には、イオウ含有の製品が多いです。
皮脂の分泌を抑え乾燥させる作用、角質をやわらかくする作用、アクネ菌を減らす作用があると言われています。
グリチルリチンという炎症を抑える成分が入っている市販薬もあります。
雑菌を減らす目的で抗菌薬を塗るという方もいらっしゃいますね。
ニキビはすぐに治るものではないので、
なかなか治りにくく、症状が続く場合には皮膚科の受診をオススメします。
ニキビを抑える処方薬として、
クリンダマイシン(菌を抑える)、
アダパレン(毛穴のつまりを改善する)、
過酸化ベンゾイル(菌の増殖を抑制、角質細胞の結合を緩めて毛穴のつまりを改善する)
があります。
いずれも塗り薬で処方されることが多いです。
(クリンダマイシンには内服薬もあります。)
クリンダマイシンの内服薬の場合、下痢や腎肝機能障害などの副作用がまれに起こることがあるので、必ず医師や薬剤師の指示にしたがって服用するようにしましょう。
アダパレンは、妊婦さんや妊娠の可能性がある人、授乳中の人は授乳を避けること、という注意事項がありますので、女性が使う場合には注意が必要です。
アダパレンと過酸化ベンゾイルが一緒に配合された塗り薬も出ているので、
症状によっては、配合剤が処方されることもあります。
これらの処方薬は医師が症状診て、処方薬が必要と判断した場合のみに処方されますので、
医師の指示に従って、治療を進めるようにしましょう。
今日はニキビ対策について紹介しました。
日頃から美肌菌について意識することで、ニキビは改善も期待できます。
症状が改善しない場合には皮膚科にいって、きちんと治療しましょう!
それでは(^∀^)
執筆・参加しているメディア「美肌菌ラボ」
著書:「美肌マニアの薬剤師がすすめる"わたし"を活かす肌フローラ」
https://books.rakuten.co.jp/rk/973431926bf73be2bdd672e478be31ab/
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