特別編:ドバイミーティング
さぁ今年もドバイがやってきましたー!
今回は特別編として、ドバイゴールデンシャヒーン、ドバイワールドカップの2本を特集したいと思います。
調教などの詳しい内容は載せることが私の調査不足でできないので調教派の人は申し訳ありません…。
それではいきましょう!!!
1.ドバイゴールデンシャヒーン
ドバイゴールデンシャヒーンはドバイのメイダン競馬場で行われるダート1200mのレースとなります。日本からの出走馬はレモンポップ、ジャスティン、リメイク、レッドルゼルの4頭が出走しています。PATでも購入できる最初のレースとなります。
1)コース
メイダン競馬場のダート1200メートルは向正面からのスタートで、最初のコーナーまではおよそ350メートル。コーナーは3コーナーと4コーナーの2つだけで、いわゆるワンターンのコース設定となっています。基本的にはアメリカのダート戦と同じようなイメージで先行有利です。キックバック(砂の跳ね返り)が多く、差し、追い込み勢は前進気勢が削がれやすいコースになります。
2)ダートの質
日本のダートは砂100%のダートに対し、メイダンのダートは砂88%、シルト&粘土12%のダートになります。シルトとは砂と粘土の間くらいのものと考えてください。
ちなみにアメリカが本場のダート競馬になりますがアメリカ(チャーチルダウンズ)のダートは砂75%、シルト23%、粘土2%になります。
アメリカのダートの特徴としてはタイムが芝並みに早くなるという特徴があり、メイダンのダートはそのアメリカのダートよりタイムが少し遅くなるということになります。
つまり、
砂が多ければ多いほどタイムが遅くなる
のです。
サウジアラビアのダートはどうかという疑問が残りますがそれについてはドバイワールドカップにて説明したいと思います。
3)過去傾向
JRAから販売された2019年から4回(2020年は中止)を見てみると、難しいレースとなりそうです。去年も最下位人気の馬が1着になり、配当を爆上げした要因になっていました。
牡馬牝馬の傾向も過去牝馬は1頭しか参戦しておらず、ファクターになり得ないデータとなっています。
年齢で見ても
成績 勝率 連対率 複勝率
4歳 1-2-1-18 4.5% 13.6% 18.2%
5歳 3-3-3-21 10.0% 20.0% 30.0%
6歳〜 5-4-6-41 8.9% 16.1% 26.8%
とバラバラで傾向はさほど見られませんでした。
枠番で見ると
最も勝利数が多いのが5番ゲート、7番ゲートの2回。連対率、3着内率にまで広げると1番ゲート、2番ゲート、12番ゲート、13番ゲートが好成績を収めており、内外ゲートの相性が良い傾向でした。
2017年、18年に連覇したマインドユアビスケッツは17年優勝時は14番ゲート、18年優勝時は1番ゲートと内外両方のゲートで勝利を経験していました。
しかしながら、リピーターが多いレースとなっていました。
・エックスワイジェット
(16年2着、18年2着、19年1着)
・モラウィジ
(16年3着、17年3着)
・マインドユアビスケッツ
(17年1着、18年1着)
・レッドルゼル
(21年2着、22年2着)
となっており、
今年はレッドルゼル、スイッツァランド
が該当しています。
傾向からみても難解なレースですね。
4)注目の外国馬
ここからは日本馬はみなさんわかってらっしゃると思いますので注目の外国馬を何頭か取り上げたいと思います。
①スイッツァランド
昨年のこのレースを勝っており、リピーターとなり得る馬です。UAEの馬で地元開催ということもあり、走り慣れたコースでレースを行うというのも好印象ではないでしょうか。近走の成績も去年のこのレースを勝ったあと10ヶ月空いたレースを勝ち切っています。
海外ブックメーカーのオッズでも4倍と同率で1番人気に指示されています。JRAのオッズが下がるのであれば購入しても良いのではないでしょうか。
②ガナイト
アメリカの馬で、今年サウジアラビアで行われたリアドダートスプリントというレースで2着と連対しています。今年の1着の馬が不出馬なので優勝候補の1頭でしょう。アメリカ短距離ダートG1のキングコットンステークスというレースを勝っており、アメリカ勢の大将格と言ってもいい馬ではないでしょうか。
海外ブックメーカーのオッズは4倍とスイッツァランドと同じ1番人気となっています。
③シーズィーロケット
アメリカの馬で、前走は条件戦を2着と振るいませんでしたが、11月に行われたアメリカのBCスプリントで今年のリヤドダートスプリントを勝った馬に1馬身差の2着と差のない競馬をしています。主役がいないスプリント戦ですので、ここでも伏兵として注意するべき1頭ではないでしょうか。
5)日本馬は勝てるのか
今年のゴールデンシャヒーンはには日本からは4頭出走しますが、勝つチャンスは十分にあると思われます。
その中でも私としては
レッドルゼル
に注目したいと思います。
差し馬ですが、逃げ先行が多いこのレース。
揉まれず外側を走れば最後の直線で差し届くのではないかと考えられます。
レモンポップは使いすぎ感があり、初の1200m、海外と不安要素がありすぎます。
また、逃げ先行が多いレースですので、1400m〜1600mを主戦場とするこの馬にとって楽に前での競馬が出来ないのではないかと考えます。
リメイクもワンチャンスはあるかと思いますが、サウジアラビアでのレースがメイチと考え、ここではお釣りでどこまでの競馬になると思います。
ジャスティンに関しても7歳と高齢ですし、ハナを切ってどこまでという競馬になるかと思い、ここでは厳しいのではないかと思います。
以上がドバイゴールデンシャヒーンの見解になります。
2.ドバイワールドカップ
続いてドバイワールドカップの説明をしたいと思います。
ドバイワールドカップには日本馬が15頭中なんと8頭と出走予定になっています。
パンサラッサが出走したことで一層注目が集まるレースになります。
1)コース
メイダン競馬場で行われるダート2000mのコースとなります。ダート2000メートルの傾向としては先行馬が有利という印象があり、これはアメリカのダートレースも同様ですが、キックバック(砂の跳ね返り)が多いこともあって、後方待機勢は立ち回りが難しくなることもその理由のひとつとして挙げられるためです。2022年のドバイワールドカップでは1000メートル通過が59秒54という同レースがメイダン競馬場のダートで行われるようになった2015年以降における最速ペースで逃げたライフイズグッドは4着に終わりましたが、それでも3番手でレースを進めたカントリーグラマーが優勝しており、2021年は3番手追走のミスティックガイドが勝ち、2019年も2、3番手のサンダースノーが制しており、並んで逃げたグロンコウスキーが2着に入りました。先行力とスピードの持続力が問われるコースと言えるのではないでしょうか。
2)サウジアラビアとのダート違い
サウジアラビアのダートコースはメイダンの競馬場と違い、
砂87%、シルト&粘土9%、有機物(ウッドチップ)4%とキックバックが少なくやや芝よりのタイムが出るのが特徴でした。
実際に2年前のサウジカップを勝った馬は芝路線の欧州の馬で、芝馬でも走ることが可能なダートと言えます。
今回のメイダン競馬場は有機物が含まれていないアメリカ寄りのダートです。
芝からの参戦であるパンサラッサには厳しい条件となりそうですね。
3)過去傾向
①枠
1-4番【1.2.2.21】
勝率3.8%、連対率11.5%、複勝率19.2%
5-8番【2.3.2.20】
勝率7.4%、連対率18.5%、複勝率25.9%
9番より外【4.2.3.14】
勝率17.4%、複勝率26.1%、複勝率39.1%
と比較的外枠が優勢な傾向にあります。キックバックが激しいと言われるメイダンのダートなので、内枠でそれを浴び続けると前進気勢に影響してくるのかもしれません。また、コーナーにバンクがついていることもあり、外枠でもコーナリングがしやすいことがこの傾向を後押ししている可能性も考えられます。
外枠から考えるのがベターでしょう。
ちなみに「大外枠」というくくりで見ると、2019年のサンダースノーが大外12番ゲートから勝利した事例があります。序盤の運び方がカギにはなりますが、パンサラッサが引いた枠でもチャンスはあるといえます。
②年齢別成績
4歳【3.6.1.15】
勝率12.0%、連対率36.0%、複勝率40.0%
5歳【3.0.2.20】
勝率12.0%、連対率12.0%、複勝率20.0%
6歳【0.1.3.12】
勝率0.0%、連対率6.3%、複勝率25.0%
7歳以上【1.0.1.11】
勝率7.7%、連対率7.7%、複勝率15.4%
となっており、中心になるのは4歳馬でしょう。過去7年、少なくとも1頭は4歳馬が3着以内に入っています。今年ドバイWCに挑む4歳馬はクラウンプライド、ジオグリフ、ベンドゥーグ、スーパーコリントの4頭ですのでデータからは拾っておきたいところです。
5歳馬以上に関してははそれほど大きな差はないですが、勝ち切るとすれば5歳馬に期待です。6歳以上は相手までと言った感もあります。しかしながら今年の出走馬にはパンサラッサを筆頭に6歳の有力馬が多いです。これをどう判断するかがポイントになりそうですね。
③勝ち馬の国別成績
勝ち馬の調教国を調べると、米国調教馬が4勝、地元UAE調教馬が3勝で星を分け合う格好になっています。ダート大国の意地が勝るかそれとも地の利が勝るかといったところでしょう。
その他の地域で調教された馬は今のところ2着止まりです。その中には2021年の日本馬チュウワウィザードによる2着も含まれています。今年は日本馬が大挙して出走しており、久々のドバイワールドC勝利なるか注目が集まります。
④ローテーション
年明け2戦目としてドバイワールドCに参戦するパターンが有力です。近3回はこのローテーションを選んだ馬が1-3着を独占しています。今年の出走馬のうち、ドバイワールドCが年明け2戦目になるのはカフェファラオ、カントリーグラマー、ジオグリフ、ジュンライトボルト、パンサラッサ、ウシュバテソーロ、テーオーケインズ、クラウンプライドの8頭です。
米国調教馬が強いレースの傾向を加味すると、前回王者のカントリーグラマーはやはり注目すべき存在と言えますね。
地元の有力ステップレースは3月頭の“スーパーサタデー”で実施されるアル・マクトゥームチャレンジラウンド3ということになりますが、このレースを制した馬が同年のドバイWCを制した例は2006年のエレクトロキューショニストまで遡る必要があります。3着以内に範囲を広げても、オールウェザー時代の2012年カッポーニ(2着)が最後です。
今年の同レースを制したサルートザソルジャーはこの苦しいデータを跳ね返せるか注目があつまります。
逆にチャレンジラウンド3組では敗れた馬の方が馬券に絡むことが多く、
近5回に限定しても2016年2着のムブタヒージ、2018年、2019年連覇のサンダースノー、2019年2着グロンコウスキーが本番で3着以内に好走しています。
今年はチャレンジラウンド3で2着だったベンドゥーグがこれに該当しています。
4)注目の外国馬
①カントリーグラマー
カントリーグラマーはアメリカの馬で、アメリカ勢では大将格と言えるでしょう。前年のドバイワールドカップを勝利しており、前走のサウジアラビアでもパンサラッサの2着と年齢の衰えは見られませんでした。海外のブックメーカーでも3.5倍と同率で1番人気となっています。連覇を狙える状態の1頭と言えるでしょう。
②アルジールス
アルジールスはイギリスの馬になりますが先月、先々月とメイダン競馬場でのG2戦で1着とメイダン競馬場との相性が抜群に良い馬と言えます。JRAのオッズでは8番人気辺りですが、海外ブックメーカーのオッズはカントリーグラマーと同じく1番人気となっており、ここでも勝ちを狙える1頭ではないでしょうか。
5)日本馬は勝てるのか…
今年は約半数の日本馬がこのレースに出走しており、日本馬が勝てる確率は十分にあると言えます。
中でも私が注目したいのは
クラウンプライド
です。
理由としては4歳と脂が乗っており、サウジアラビアでは負けはしたものの、先行力が魅力の1頭でした。
カントリーグラマーとの逆転もあるかと思います。
パンサラッサに関しては、今回調教が微妙なのとサウジアラビアを勝ったことで目標にされることが懸念されるためです。
他の日本馬達もメイダンに対応するのは厳しいのではないかと思います。
ちなみに余談ですが私の本命としては
やはり
カントリーグラマー
が勝つのではないかと思います。
さて、以上がドバイゴールデンシャヒーンとワールドカップの見解となります。
なかなか、情報が不十分な点もあるかと思いますが予想の参考にしてみてはいかがでしょうか。
ドバイミーティングは他にも芝のレースがあります。
日本馬をみなさん応援しましょう!!!