新旧麦とホップ、飲み比べてみた
サッポロビールのビールテイスト飲料「麦とホップ」がリニューアルしました。増税前の駆け込み需要からの伸びを期待とか言われてますがそれはともかく。
新しくなった麦とホップは、製法に
「ビールの伝統的な仕込方法である「1回煮沸法」を採用」とのことです。
つまりデコクションです。
以下説明:知ってる人は読み飛ばしてくれたらいい
ビールの仕込みでは、粉砕した麦芽と温水を釜に入れて混ぜた「マッシュ」を造り、これをさらに熱して「麦汁」を造る工程があります。
その時、釜を温めて全体の温度を上げるのが「インフュージョン法」。
釜からマッシュの一部を取り出して別の釜で熱し、それを元の釜に戻して温度を上げるのが「デコクション法」で、デコクション法の方が麦芽のコクがあり味わいが深くなるそうな。
日本の大手ビールはだいたいデコクション法で造っていて、サントリーはダブルデコクションだよーってHPでけっこうアピールしてます。
ちなみに、ピルスナーウルケルはトリプルデコクションです。
はい、ここから飲み比べです、おまたせしました。
右が新、左が旧バージョン。
リニューアル版の結論からいうと、
麦芽系の香りにやや癖がでたが、スピリッツ臭さが減った。
これはかなり大きい。
順番に見て行きます。
写真だとわかりませんがほんのわずかに新の方が色味が濃い気がします。
並べても差があるかないかくらいかも。
次に味わいの前に立ち上る香りがだいぶ違う。
新麦ホの方は、穀物の殻を炒ったような香りがかなり強くなってます。
穀物の殻というかシリアルというか、まぁグレイニーです。
これがスピリッツ臭さを上手く隠しつつ、全体の味わい全般に影響を及ぼしてます。
特にこの香りが酸味&少しザラッとした苦みと組み合わさった風味が、熱処理したサッポロ赤星を思わせる面もあります。
サッポロビールの改良と言えば、むやみやたらと麦芽の味を強化したり無闇にボディを厚くしたり…悪く言えばとにかく重たいビールにすれば良いみたいな傾向がありますが、今回の麦とホップでは、香りを中心に風味を変えてきています。やればできるやん。
他のビールテイスト飲料とは、方向性を変えてきたという意味でも、だいぶ違う面白い飲みモノになりました。やればできるやん。
ちなみに、デコクション法であること等は、
メールでサッポロビールに問い合わせして確認済です。サッポロビールさんありがとうございます。
また、10月に発売される麦ホの赤は従来のインフュージョン法だそうです。