ヤッホーブルーイング・裏通りのドンダバダ
クラフトビールブルワリーの最大手……もしくは、既に小規模から中規模になったので「クラフトビールブルワリー」ではなくなった代表格、ヤッホーブルーイングさんの新レギュラービール。
スタイルはフリースタイル・ベルジャンゴールデンエールとのこと。
フリースタイル・ベルジャンゴールデンエールって、なんだか響きが総合格闘技系っぽいな。
飲んでみると、なかなかこう個性的。
ベルギー酵母のスパイシーさと、一般受けする飲みやすさとのバランスを取って、ちょっと尖って飲みにくい方に振ったかな?くらいの立ち位置。
だがしかし、ベルギー方向に全力で振り切ったわけではない。
スパイシーさはそこそこくらい。
その代わりというわけでもないだろうけど、ホップがかなり特徴的。
柑橘はレモン系の軽め。パッションフルーツや白ワインのようなアロマ・フレーバー。ミント系ハーブのスッキリ感もあるかい?レモンと組み合わさるとレモングラスのようでもある。
苦みは渋めでしっかりめのボディと相まって強めに煮出した紅茶のような…ってことはウッディさもあるか。
そして全体の甘さはキレててドライな味わいにまとまってる。
そんなこんなで、ベルギー系の癖の強さではない。かといってアメリカ系解釈のベルビーともちょっと違う。
こういうビールを(かなりの本数を売る)レギュラーとして世に出せるのは、ヤッホーブルーイングさんの面白味というか心意気みたいなものはあるのかねぇとも思ったりする……。
……が、発売から数か月たった現在、あんまり店頭でみないんだよなぁ…。よなよな、水曜日のネコ、青鬼はあっても、ドンダバダが無い。
うん。その3つを押しのけて置くパワーがあるかってことなんですかねぇ。
味というか風味の組み立てが、プロレスラーがアメリカ修行から帰ってきて1試合目くらいのちょっとチグハグとしたファイトスタイルのような感だと言えなくもないかもねぇ。そこが個人的には面白いんだけどねぇ。