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グラフト・フィールズ&フラワーズ
今回はビールじゃなくてクラフトサイダー。
サイダーと言っても炭酸ジュースじゃなく、リンゴのお酒のシードル。
仏:Cidre 英:Cider
実はこのシードル、東京の友人に送ってもらいまして、某酒屋さん曰く「シードルはあれこれ飲む必要なく、これだけでいいくらいの美味しさ」だとか。シードルってそんな好きじゃないけど、そんな俺でもうなるほどのシードルなのか。期待ばかりが高まるけれども、ここはじっくりとラベルから調査を…。 なんて悠長なこと言ってねえで、さっさと飲むぞこら!
はい、ゴクー。
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ひたすら美味い
あ、美味いわ。めっちゃ美味いわ。
そして、原料的な意味で普通のシードルじゃないわこれ。
酸っぱ過ぎずドライ過ぎず、リンゴの果実風味と酸味の間に色々と他のフルーツや何かのフレーバーが入っ埋めてる。花のような香りも見逃せない。
ラベルにはゴーゼローズサイダーとあるから、ビールのゴーゼスタイル(乳酸菌による発酵もあり、塩を副原料に入れるドイツのビールスタイル)
うん、塩気がある。ある。あるね。
これが旨味とか甘みを優しく引き立ててる。
スイカに塩状態。
で、次はこのうっすらとしたピンク色の謎。
缶に書いてある副原料が、ローズヒップ、ハイビスカス、ルイボス、ピンク・シーソルト。ピンク色で固めてきたねぇ。
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ローズヒップ&ハイビスカスはローズヒップティーによくある組み合わせ。ローズヒップはビタミンCが豊富で、ハイビスカスはリンゴ酸とかクエン酸が含まれている。つまりもともと酸味があるシードルにさらに酸味を組み合わせた驚きの計算。さらによくよく眺めてみると酵母もワイルドイースト使ってるので、さらに風味を酸味系かつ複雑に。
一見、野放図に見える原料だが……それを塩で締めることで…逆に旨みと甘みが見える…驚きの発想…。
そんなわけで、リンゴ+ローズヒップのフルーティーさ、リンゴ+ローズヒップティーコンビ+ワイルドイースト発酵の酸味、それを塩で整えるという計算されつくしたシードル。
シードル作ってるメーカーは、絶対に一度は飲むべき銘柄だと声を大にしていいたい。味の面でも発想の面でも。
さらにいうと、シードルの枠を超えて美味い。プレミアチューハイと比べたら味の面で圧倒。正面から粉砕。
価格で見ればクラフトビールと競合するが、微妙なラインのクラフトビールとは比べ物にならん。私は即座にフィールズ&フラワーズ選ぶ。
美味しい醸造所のおいしい銘柄に並び立つレベル。それくらいの美味さなので、リピート必須。むしろお金とスペースがあれば常備したい。
とにかく美味い。全ての酸味好きに届け!
グラフトサイダー・フィールズ&フラワーズ
スタイル:シードル
国:アメリカ合衆国
アルコール度数:6.9%
原料:表記なし
(副原料、ローズヒップ、ハイビスカス、ルイボス、ピンクシーソルト)
インポーター:ファイブ・グッド(株)
余談だけど、ラベルにグルテンフリーの文字。
そういえばビールはグルテンアレルギーの人は飲めないんですわ。
最近はグルテンフリービールも出てきて、ビアスタイルの1つとして考慮されつつあるようだけど、グルテンフリーのビールは何銘柄か飲んだが、コクが無くて味がいまいちなのバッカだったんだよな…。
そう考えると、シードルの方が味も自然だし美味しくできるわな。
…良いことだ。