黄桜 LUCKY CAT
さわやかに柑橘&山椒がアクセントになったホワイトエール。
黄桜のビールが一皮むけたことを予感させる佳作。
今回は日本酒で有名な黄桜さんのビール。
黄桜はビール醸造所としては地ビール時代から醸造しているそれなりの古株。「京都麦酒」ブランドでビールを作ったり、エジプト考古学者の吉村作治さんと組んでナイルシリーズを作ったりしている。
私の好みではないがね!
そんな中で何気に手に取ったラッキーキャット。美味いやん。
ちょっと人を選ぶ味ではありつつ、それなりに一般性もあって面白い。
缶の正面には 『ゆるやか「ろ過」製法 旨味ホワイトエール』と書かれている。ゆるやかってどういうことかよくわからんが軽い濁りと澱はある。
ホワイトエール特有のエステル香があるけど、わりと軽め。またそのエステル香が少し日本酒的な吟醸香に寄るような雰囲気もある。
ミント系ハーブのようなスッと抜ける爽やかな香りと、コリアンダーか何かの円やかな柑橘風味。これ山椒由来っぽい。山椒はミカン科。
ホワイトエールでだけど、ヨーグルト系の香りはなし。
全体としてはラガーに寄せたようなキレとドライさがあるホワイトに仕上がってて、ゴクゴクとじっくりの両面いける部分が特に気に入った。
ゴクゴクといけば爽快感が強く、ホップと柑橘フレーバーが爽やかでクリアに喉の渇きをいやしてくれる。
じっくり風味を気にしながら飲んでみると、舌先に感じるピリリとした山椒風味。後味にもスッとした香りが出てくる。
缶のデザインも可愛く、黄桜さんのビールが一段上がった印象が強い。
価格も安めだから白濁や銀河高原、水ネコ等と比較して選択肢に入れてもいいな。