ひみつビール・チリマンタ
最近、ひみつビールさんが人気だ。
ここ2か月くらい、クラフトビールの角打ち店や小売店を回ると「ひみつビール」の陳列がやたら目に留まるようになった。
以前からちょっと面白い副原料を使ったり、なかなかに美味しいビールを作っていたからこその人気ではあるが、ただそれだけではない。
どうですか、この水族館的な可愛さ。
銘柄名・ラベルに海の生き物が多くなったことで、並べると映えるんですよ。1銘柄ポツンとあるより棚にズラッと並ぶ方が明らかにエモい。
ラベルデザインの重要性がよくわかりますね。
少なくとも統一デザインは大事。
話がのっけからそれたが、そのひみつビールの中で今までで一番美味しかったのが今回感想を書くチリマンタ。銘柄名からお察しの通り唐辛子を副原料に使うチリビールってやつだ。
ビールの副原料としての唐辛子には3つの要素がある。
1つは辛味。これはもう皆さんご存じの通りだし、まず「チリビール」で想像する味だと思う。
銘柄によって激辛だったり、ほんのりピリッとしたりする。全く辛くないのもあるが個人的には好きじゃない。唐辛子を使うからには少しは辛くあって欲しい。
2つ目は青い風味。ピーマンに似た爽やかな香りだ。言われてみたら思い当たる人もいるだろう。
3つ目はうま味。唐辛子ってやつは結構うま味がある。品種によっては野菜として食べられるくらいに「旨い」ものもある。
この3つの要素は全てのチリビールにあるわけではなく、辛味1本槍のもあれば3要素勢ぞろいもあるし、辛味ゼロのものもある。
トウガラシ使うからには、少しは辛くあって欲しい(2回目)
では、チリマンタはどうだ?
辛い!激辛とまではいかないが、ピリッとした辛さが舌と喉を刺激する。
そして!甘い!トロピカル!ジューシィ!
ホップはトロピカルで華やかでフルーティー。ここには唐辛子の青い風味ものっかりモルト感と合わさってジューシィになっている、
と。うま味&辛味と合わさり飲むそばから涎が湧いてくる。
そして面白いのが甘味。
モルトの甘さもあるのだけど「糖分」が加わっている。甘辛い味わいは今までのチリビールではちょっと飲んだことなかった。
そういえば甘辛い料理って多いよな。甘さが辛味を引き立て、辛味が甘みを引き立てると涎感がさらに増す。ますます増す。
いやぁ~良いビールだ。ウマいな!
今まで飲んだチリビールの中でも個性的で印象的な1本。
また飲みたいと思うものの、自社栽培の様々な唐辛子をブレンドして作ったらしくで再現性が無さそうなのが残念極まる。
ほんと、ビールは一期一会だなぁ。