エクストリームテストの目的とは何か - エンデューロ日記 No.29
「エクストリームテスト」は、FIMエンデューロ世界選手権の「プロ化、メジャー化戦略の一環だった。
2003年から昨2020年までプロモーターを務めたABCコミュニケーションが導入した。エンデューロライダーたちのテクニックは素晴らしく、それは現場に居ればスピード感が質量を持って迫り、見るものを感動させる。
でも、映像ではどうだろうか。
プロモーターは、EURO SPORTSをキーにする、全世界に向けたテレビ放映を不可欠なものとしてメディア戦略の軸に置いていた。そこで、もっと映像的に見栄えのするシーンが必要と考えたのだ。
それが新しい「エクストリームテスト」になったのだった。
当初は、批判が多かった。
「危険だ。」
「渋滞したらどうするんだ?」
「トライアルじゃないのに」
だが、次第にエクストリームテストにも慣れ、ABCの方針は高く評価されるようになっていく。
観客は、今までは違うアクションを、ライダーの息遣いが感じられるぐらい近くで見て、応援することができるようになった。
観せる、観られることは、ライダーやチームのプロ意識を育てる。、エンデュ―ロに関心を持つ人が増えることは、直接、ライダー、チームの活動を豊かなものにする。
ライダーたちは、クロステスト、エンデュ―ロテストとは違った種類のテクニックを磨き上げる必要に迫られた。それはENDURO GPライダーをますます強くした。
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