彼方へ - Go Beyond - 連載 Vol.17
著 / 山 田 徹
第三章 モンゴルへ
其の七 エタップ1
スタートフラッグは、モンゴルと日本の国旗を使うことにしてあった。快晴の空が美しい。カウントダウンと共にフラッグが振り上げられ、ブーンと軽いエンジン音を立ててゼッケン1番をつけた小鶴哲也のDRが飛び出していった。
招待された4名のモンゴル人ライダーは、ゲートの前で4台並んで記念撮影をし、観衆のひときわ大きい声援に送られてスタートした。4台のマシンとウエアはわれわれが贈ったものだ。その後方から作家の戸井十月XR250の姿、それをクイックアシスタントするのは、一九九二年のパリ・ルカップでチームメンバーとして闘った松井。そして一九八八年のパリ・ダカールを同じチームで走ったトシ・ニシヤマKTM 640LC4の姿も続く。国内のイベントで、キングの名をほしいままにする尾崎哲生XR600も飛び出して行った。
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