ローレンス・ハッキング No.230より 「アフリカ、ヨーロッパ、テネレ回想」
新しい世界で仕事をすることを夢見てヨーロッパに渡った頃、人々は「パリダカ」という冒険に自分たちの夢を重ねていた。テネレはそんな「夢」を背景に生まれた新しいタイプのモーターサイクルだった。
人生を豊かに彩る
それがアドベンチャーバイクだ
Text : Lawrence Hacking
Photo : Yamaha Europe
ソノートヤマハと
ジャンクロード・オリビエ
1988年の秋、私はカナダを離れてヨーロッパで働くために荷造りをしていた。自分自身も、またマーケットも、もっとも活気のある時期。2輪の販売はヨーロッパで非常に好調で、関連企業の予算は溢れんばかり。レースへのスポンサー活動も積極的で、今とはまったく比較にならない。ヤマハヨーロッパは、各国にひとつずつ独立したインポーターを持ち、全部で16社。フランスのソノートヤマハはそのひとつで、JCOの名で親しまれた、ジャンクロード・オリビエがCEOとしてこれを強力に牽引していた。
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