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「エンデューロとクロスカントリー 創刊を振り返る」 - エンデューロ日記 - 015

noteでの掲載を開始したのは2019年だが、弊誌は、1998年に創刊して、2021年6月発売のNo.234で、丸23年ということになる。今回は、このBIGTANK誌を創刊して、エンデューロやラリーにまつわるメディア活動をスタートさせた理由について書いておこうと思う。

弊誌は、その規模の大小や質はともかくとして、創刊してから現在まで、エンデュ―ロとラリーを専門にする日本語の出版物として唯一のものだ。威張っているわけではない。残念ながら事実なのだ。それだけ、日本ではエンデューロもラリー(2輪)も、マイナーな存在であり続けている。だが、マイナーではあるけれど、それを熱心に楽しんでいる人たちはいるわけで、そうした人たちのホビーを、少しでも充実したものにするお手伝いをしたい。その願いが、創刊から現在に至る、この小さな出版活動のモチベーションだ。

1998年の当時、エンデューロをまともに取り扱っているメディアはなく、まあ現在もそう変わらないけれど、モトクロスではないオフロードレースを、大体すべて「エンデューロ」と呼んでいるようなところがあった。

欧州やアメリカには、エンデューロが、確立したひとつのカテゴリーとして存在している、という認識はわずかにあったはずだか、既存の雑誌では、それを時々思い出したように、散発的に取り上げるだけで、体系立てて紹介することはしていなかった。

ぼくはすでに、日本で「エンデューロ」と呼ばれる競技を楽しんでいて、周囲にも真剣にそれに取り組んでいる人がたくさんいた。ISDEももちろんそうだ。そうしたエンデューロと、日本で十把一絡げにエンデューロと呼んでしまっているものが、相当違うものだということも知っていたから、既存の雑誌での取り扱いにはいつも失望していた。それならば自分たちでちゃんとしたやり方で紹介しようと考えたのである。

1998年から、エンデューロ世界選手権を、シリーズ戦としてすべての大会のレポートを掲載し、リザルトも年間ランキングも掲載しているのは、それがみんなにとって興味深いものであるかどうかは別として、体系立てて紹介するには、資料としてそれを残しておく必要があるからだ。

FIMインターナショナルシックスデイズエンデューロも同じで、1998年から全ての大会のレポートとリザルトを掲載している。印刷されて一定数頒布される出版物に掲載されることで、完全な散逸を防ぐことにもなる。

長い時間継続して観察することで、現在起きていることの意味も理解できるようになる。

エンデューロとクロスカントリー

今は、GNCCのようなオフロード耐久レース(日本だとJNCC)は、みんな「クロスカントリー」呼ぶのが普通になっているが、1998年の当時は、「エンデューロ」だった。弊誌では、エンデューロとクロスカントリーレースは、競技の種目として違う。世界的にはそう認識されていて、混同することをしていない、とよく書いていたが、ずいぶん反発を受けた。

「耐久レースだってエンデューロでいいじゃないか。日本式エンデューロでいい。差別するな」、と。

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1998年に創刊。世界のエンデューロ、ラリーのマニアックな情報をお届けしています。

BIGTANKマガジンは、年6回、偶数月に発行されるエンデューロとラリーの専門誌(印刷されたもの)です。このnoteでは、新号から主要な記…

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