ISDEイタリア2021 - 滑川勝之 - No.239より
もうひとりのプライベーター、滑川勝之。2014年アルゼンチン大会に初めて出場。2017年は日本のワールドトロフィチームの一員としてフランス大会に出場するが痛恨のリタイア。2018年チリ大会で2度目の完走、そして2021年、イタリア大会に臨んだ。
Text : Hisashi Haruki
Image : Future7Media
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フランスと同じで、ライダーのレベルが高い国だし、コースも難しいだろうと思っていましたけど、なかなかでしたね。やっぱり。街の横に流れている川を…いや川っていっても干上がっているんですけど、その石がごろごろしているところをずっと走って、そしてその河原がテストになってるって感じで。そこから街を出ると、山に続いていく道で、それがずっとガレ場だったり、とにかく岩がちで、赤ちゃんの頭ぐらいの岩がびっしりになっている小径がずっと続いていたりして、なかなかすごかったです。
あんまり「ハードだった」って言うと、みんなISDEに出てくれなくなっちゃうので言いたくないんですけど。はい、ぼくでも走っているぐらいなので、全然そんなことないですから…。楽しいですよ。ホントに。
ワールドトロフィチームのライダーたちは最初にスタートするので、まだ朝は暗くて、寒いぐらいの時間ですけど、ぼくたちのスタートは2時間以上もあとなので、太陽もあったかくなってるんです。今回は、代表チームっていうプレッシャーもないし、とにかく無事に完走できるように考えていました。しっかり走って、最後まで全部見たい、って。ルートではミスコースしないように、フランスの時みたいに道から落ちたりしないように、テストでも速く走るっていうことは考えなくて、全体として7~8割ぐらいの力で…。そうしないと、ぼくなんか走り切れないと思って。
そんなにタイムはぎりぎりにならなくて、4日目にタイムチェックで一番きつかった時があって、その時は4分ぐらいしか余らなかったですね。今回、バイクを用意してくれたり、いろいろお世話になったゲリーノ(ザナルド)さんが、スタート順が近かったので、ルートを一緒に走って、ひっぱってくれたりもしました。
結果はブロンズメダルでした。タイムチェックの遅着は無かったんですけど、ブロンズなので、やっぱりみんな速いですよね。
バイクもゲリーノさんがレンタルで用意してくれたGASGAS EC350Fです。普段からKTMの4ストローク350に乗っているので、慣れててこれが一番いいです。最初、サスペンションだけは自分のを持って行こうと思ったんですが、ザナルドチームの人が、イタリアで用意するから、といってくれたので、結局、それを使わせてもらうことにしました。みんながやってるみたいに、一度自分のサスでやってみたいな、と思ったんですけども、空港で飛行機に載せてくれなかったりとか、トラブルもあるみたいなのでやめました。そしたら、GASGASにつけてくれたWPのサスがすごくよくて…。自分のより全然よかったです。事前に体重とか聞かれて…自分72キロなんですけど、それに合わせてくれて。内部のカートリッジだけ交換してたみたいです。
最初、試乗した時は、少しカタいんじゃないかなと思ったんですが、本番になったらちょうどよかったです。難しいコースでも、日本よりスピード、ペースが上がるので、そうなるのかもしれません。
普段乗っているKTMはリンクレスで、GASGASはリンク式なのでその違いもあるかもしれないです。ただ、リンク式だともっと感覚違うかな、と思ったんですけど、そんなに違和感はなかったです。
マフラーも、なんかすごくパワーが出るやつをつけてくれていたんですけど、これはノーマルに戻してもらいました。凄すぎて乗れなかったんで、これは。パワーはぼくには必要ないみたいです。バイクはすごく良かったです。
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