about tools - 連載 工具の世界 - No.241より

連載第1回　「はじめに」
文 / 山田卓弥

二十歳の頃に工具の業界に入りまして気がつけば30年以上、工具販売の現場でさまざまなお客様と接しさせて頂き工具を通じていろいろな体験をさせて頂きました。
　また私生活ではダートバイクに乗って遊んでおりまして、現在の愛車はエンデュランサーのハスクバーナFE350です。
　多分ですが普通の人よりは工具の事をちょっとだけ詳しくて、そしてオフロードバイクの整備に関してもちょっとだけ趣深い自信があります。
そんな私が今号から縁あって少しの間「工具」に関わるお話を書かせて頂く事になりました。
　連載をスタートするにあたり編集長からは「ラリーやオンタイムの現場で活躍しそうな工具のお話とかを──」とお願いされ、一旦はそれでお引き受けしましたが……うーん、どうだろうなーとか思ってしまいまして。いろいろ考えた結果やっぱ自分の書きたい事を書いてみようって事にしました。
　いや別にね、それが嫌だとは思ってないですよ。そういうのももちろん書きたいとは思うのですが、もっと工具の根っこの部分にフォーカスをあてた話を書いてみたいなと。
　即物的に「この工具がすごい」系の話も楽しいとは思うのですが、今は探せばインターネットに溢れているじゃないですか、それ系の話って。だったら私が長年親しんできた工具そのものの楽しさとか、知っていると面白い側面とかね。つまり工具の魅力を語っていけたらいいなって思います。
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　さてみなさん工具ってどういう存在だと思いますか、そもそも工具の事をあまり気にした事がないって人の方が多いかと思います。