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ライア・サンツは新しいステージに - No.238より

ライア・サンツの功績を語る時、男女という枠を考慮するのは無駄なことだ。モーターサイクル史において誰も追いつくことができない偉大な足跡を残した彼女は、すでにスタートしたダカール2022で新しいステージに立つ。



新しいシート

 モーターサイクル史、あるいはモータースポーツ史においても、 歴史上最も成功した女性、ライア・サンツ。彼女は、トライアルで14のタイトル、スペインチームとしてトライアルデナシオンで優勝、そしてエンデューロ世界選手権で6度のタイトル。さらにダカールラリーでは、2011年から2021年まで11回の出場ですべて完走。そればかりか、総合9位に入賞という輝かしい経歴を持つ。サンツは、そのダカールのモーターサイクル部門を引退、4輪ドライバーへの道を選び、2022年のダカールにX-RAIDチームのMINIで参加することを発表した。

 

完走が目標だった

 35歳のライア・サンツは、声明の中で次のように話す。「この2年間は怪我、体調不良に苦しめられてきました。そのことが今回の決断を後押ししたのは確かです。しかし自分はモーターサイクルライディングを心から愛していますし、そのために今回の決断も容易なものではなかったということは理解してほしいと思います。初めてダカールに出場するようになったころ、こんなに多くの結果を残せるとは思っていませんでした。完走することが夢だったんですから…。それが15位以内でフィニッシュするようになったり、ヒトケタ入賞までできるようになったことは、本当に誇りに思っています」。



歴史に残るライダー

 この2年間は病気、怪我に悩まされ続けていたサンツだが、常にベストを尽くし、サウジアラビアのダカールでは18位、17位でフィニッシュしている。「KTMに移籍してからの6年間、2021年はGASGASでしたが、とにかく素晴らしい環境でレースをすることができ、私は常にラリーに集中していました。チームには本当に感謝しています」。

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