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「アフリカツイン新解釈」 連載 TIME TO RIDE  Vol.3 大鶴義丹

 今年の早春より、ハスクバーナのTE250(MY17)に加え、2016年型GRF1000Lアフリカツインの、走行距離が4000kmほどのマシンに乗り始めた。アフリカツイン自体は発売になったばかりの頃に広報車を2週間ほど乗り回した経験があるのだが、実際にこの大きさのビッグオフローダーを所有するのは初めてである。
 一年前に初めてDCT仕様の広報車に乗ったときの感想は、ミッションの先進性よりも、こんなにでかいのが、林道をガンガンと走れてしまうという事実であった。
 その大きさと重さに、初めて乗る方は恐怖を覚えるだろう。とくに初見からして、外人向きといわんばかりの足付性に多くの方が固まるはずである。ツーリングマシンとしてならいざ知らず、こんな巨体をオフロードで走らすのは狂気の沙汰だと、異論を唱えたり拒否する方もいるだろう。
 トレール車に始まり250エンデューロマシンばかりを乗り継いできた私にとっても、その大きさは違和感以外の何者でもなかった。
 だが林道に出てアクセルを大きく開けると初見の違和感は薄れていき、反対に、とあることに気が付いた。

 「これは馬鹿でかいトレール車である」

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