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Parc Ferme 「エンデューロタイヤ」 No.245より
6日間に代表されるエンデューロ競技は、基本的に一般道に広く展開したルートを走るもので、本来的な意味で言えは「オン・ロード」あるいは「オン・ハイウェイ」のイベントである。日本で言うところの「オフロードレース」は、英語的にはモトクロスやクロスカントリーレース(GNCCのような)に代表される、比較的短い周回コースで行われる競走のことになる。
エンデューロは、道路を走る。
だから使用されるモーターサイクルは公道仕様だ。KTMのラインナップを見ると、それらがどのようにカテゴライズされているかよくわかる。EXCというモデルは、基本的にナンバー登録をして道路を走ることができる仕様で、つまりこれがエンデューロモデルだ。XCとかXCWと呼ばれているのは、クロスカントリー仕様で、オフロード専用である。ギアボックスやサスペンションはエンデューロ用に近いが、ナンバーを取得して道路を走ることを想定していない。これらは専ら、北米のマーケットに供される。北米における「ダートバイク」とは、オフロードすなわち公道外=オフ・ハイウェイを走るものなのである。道路も走り、トレイルも走るのは「デュアルスポーツ」という呼び名でカテゴライズされ、あえて言うならこれがエンデューロバイク的なものになる。
北米では、エンデューロも、一般道路に展開せず、広大な私有地や、専用のトレイルを閉鎖して開催される。1976年のダルトン、1994年のオクラホマと、アメリカでは過去2回、6日間競技が開催されているが、どちらも閉鎖環境での特別な競技だった。
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BIGTANKマガジンは、年6回、偶数月に発行されるエンデューロとラリーの専門誌(印刷されたもの)です。このnoteでは、新号から主要な記…
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