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「灼熱のブラジル2003」 連載 エンデューロ・シックスデイズ 1994~2006、ライダーの理想郷を探す旅 その8
インターナショナルシックスデイズエンデューロ。毎年、世界各国の持ち回りで開催される国代表チームによるチーム対抗戦。世界中のアマチュアライダーが目標にする、オフロードバイクの祭典でもある。華やかなモータースポーツのイメージとはかけ離れた、ストイックとも言えるこの競技のなにが人々をひきつけるのだろう。
ステファン・エバーツが初めて出場した6日間エンデューロがこのブラジル大会。彼の所属したベルギー代表チームは、ISDEには珍しいサンドのスペシャルテストで、水を得た魚の活躍を見せ、エバーツは個人総合優勝も獲得した。そして、もうひとつのトピックは、カート・キャッセリのワールドデビュー。その後、USAを代表するオフロードレーサーに成長するキャッセリの才能を知る者は、この時誰もてなかった。
2003年 ブラジル フォルタレーザ
Photo and Text Hisashi Haruki
オーストラリアを含め、南半球で開催される3度目のISDEとなった。地元クラブにフランコ・アチェルビスとモトクラブベルガモ(イタリア)が全面協力してオーガニゼーションを組織。今までに無いエキサイティングなイベントになった。さすがに日本からの参加は大変で、参加者は小菅浩司と伊藤聖春の2名だけだったが、エントリーは500名を超える人気。
ただし、暑かった。海岸のリゾート施設に設けられたパルクフェルメだったが、最高気温は45℃を突破。コース中では残念なことに熱中症による死者も出してしまった。走っている間はまだいいが、ひとたび転倒やスタック、エンジンストールなどでストップすると、気が狂いそうになるほどの熱気が身体を包む。砂丘のスペシャルテストは、ほとんどのライダーが初体験だったはずだ。砂丘以外のテストも、ほとんどがサンド路面で、サンドを得意とするお国柄のベルギー、オランダの有名、無名ライダーがばんばん好タイムをたたき出していた。
砂丘のテストを飛ばすステファン・エバーツ
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