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何でもかんでも悪霊のせいにしていいのか?
宗教というのはなにか悪いことをした人がいる時にすぐにそいつには悪霊が憑いているというイメージがありますよね。
それに対して「宗教というのは何でもかんでも悪霊のせいにしていて変だ。本人の行いは本人が責任を取るべきなんであってそれを目に見えない何かのせいにするなんて、宗教をやっている人は知性のない昔の人みたいに見える。」と思う人がいると思います。
そういう見方をするのも理解できますし、実は半分くらい当たっているところもあります。
しかし僕は悪霊というのは確かに存在すると考えています。
この問題には微妙なニュアンスがあって世間に対して誤解が生じやすいため、今回は悪霊を知らないとどんな問題が起こるのかについて説明していこうと思います。できるだけ頑張って説明するのでぜひ読んでみてください。
悪霊を知らないことの問題点としてまず挙げられるのは、自分の中から湧いてくる異常な感情が自分からでてきているものなのか、悪霊に思わされていることなのか分からなくなってしまうことです。
例えば人に侮辱的なことを言われた時、いつまでたっても怒りがおさまらない。相手がまるで今も自分の中でその言葉をリピートしているように感じられてとても辛い。
こうした事があった時に悪霊の存在を知らないと「自分がここまで辛くて、怒っているということは相手はよほど自分を怒らせることをしたに違いない。許せない。」というふうに考えるようになります。みなさんもそういうふうに自分が怒っているところから相手の罪を逆算する考えをしたことがないでしょうか。
でももしこれが悪霊の影響なんだとしたら大変なことです。自分の気持ちだと思っていたものが実は悪霊によって増幅されたもので、それによって相手のことを必要以上に悪い人間と考えて憎み続けてしまうのだとすれば、それは自分で毒を飲んでいるのと同じことです。人に対してカッとなることは習慣化し、いずれは自分の人生を破壊することになります。
しかしここで注意しなければいけないのは悪霊を引きつけているのは自分の間違った心であるということです。あくまで悪霊は自分と似た心の人を見つけたらその人の思いと繋がってそれを増幅させる存在です。なので悪霊を取るためには自分の心を正しい方に戻すしか無いということです。
じゃあやっぱり本人のせいじゃないかって?まぁそうなんですが、そう単純でもない。とにかく、人の感情が異常に増幅したりとか、無限ループ入っちゃっておかしなことを言い始めるときは大抵悪霊が働いているのでこれは本当の自分ではないと思って踏みとどまるようにすることが大事だということです。
怒りだけではありません。あらゆる欲が実は自分だけの感情によるものではなく、地獄のものがやってきて増幅されていることがあるのだとしたらこれは本当に恐ろしいことです。
不平不満が出て仕方ない時やスマホを四六時中手放せない時、金の不安が爆発している時、誰も味方がいないと感じた時、不倫するかどうかの瀬戸際まで色々とあります。
これらの感情や欲望が自分の本来の心から
でているんだとすれば正当化してしまうし、これを抑えずに爆発させるのが自分の幸せみたいになってしまうでしょう。
でもこれは偽物の自分です。だからこそ救いがあるし、修行のしがいがあります。
自分の人生を毎日反省を通して点検する必要があります。
悪霊を知らないで起こる問題の2つ目は、
人の悪事を見た時にその人の善性が信じられなくなることです。
世の中には信じられないほど邪悪な言動をする人や、普段は気のいい奴なのに、時々人が変わったように悪事をする人がいます。
そういう人を見た時悪霊を知らないと「この人生まれたときからおかしかったんじゃないか?」とか、「豹変するってことはこのヤバいほうがこの人の本性なのか?」などと思います。しかしそうではない。本来は皆仏の子なんであって魔が差してそういう行動をしているんです。豹変している方が本性とか、そういうものではないと思います。
稀に四六時中邪悪な人もいますが、そういう人は四六時中憑いてます。そんな人であっても、心の核の部分は仏の子です。心に汚れがついているかもしれませんが、本来はダイヤモンドです。
それを信じることが大事だと思います。
夫婦や仲のいい友達の間でも喧嘩は起こります。普段いい人であっても売り言葉に買い言葉でライン超えの発言をしてしまうことがあります。
そうした時によく聞く発言として「お前本当はずっと俺のことそんなふうに思ってたのか?もう俺はお前を信頼する気持ちが一切なくなった。」みたいな言葉があります。
しかし、冷静に考えてみると普段からそんなふうに思ってるわけないんです。魔が差して言ってしまったんです。疲れていたとか、そういうこともあるかもしれません。もちろん相手を傷つけてやろうと思って言葉を発するのは人として恥ずかしいことですから、それは絶対に本人の責任のもとに直さなければなりませんが、別に直してしまえば終わり、成長してしまえば終わりです。
相手の立場からしても自分が間違ったことを言ってしまって素直になれない時に、それを調子が悪かったんだろう位に考えて明日には忘れてくれる人というのはとてもありがたいものですから、僕もそういうふうに人をとらえるようにしたいと常々思っています。
そして誠に不思議なことですが、自分の相手への捉え方は相手の態度に影響します。
本当は良い人だと思っていれば自然自然と良い面がでてくるし、悪い人だと思っていればどんどんと悪い面がでてきます。
これに関しては僕自身も面白い体験をしていて、相手への見方を変えた瞬間LINEで相手から謝罪の連絡が来たことがあります。
即効性がありすぎてビビりました。人に対して優しい見方をするというのは単なる捉え方の問題ではないのです。
相手の悪霊を溶かして正気に戻し、良い人を引き寄せる効果が爆裂にあります。
だからこそもっと優しくなりたい。もっと元気になりたい。もっと明るくなりたい。こういう気持ちが最近は強いです。
以上2点が僕が思う悪霊を知っておいたほうがいい理由です。
ここまで色々話してきましたが、最後に僕自身が悪霊などの霊存在をどのように感じて生活しているかについてお話します。
僕には霊感はありませんから幽霊の姿を見たこともなければ聞いたこともありません。ですので「ヒェッヒェッヒェ!人間を惑わしてやるぜぇ?」みたいなやつがいてそいつが悪さしている。というふうにはさすがに感じていません。
しかしながら、人生には目に見えない力が働いてると思えてならないんです。まるで川に流されるみたいな。風が吹いているみたいな、そんなイメージで心の位置を外的な力によってググッと動かされたと感じることがよくあります。また、間違ったことを考えている人の心が、ある瞬間から凄い引力でネガティブな方に引っ張られておかしなことを言い始める。ということも何度も見てきました。また自分が相手に対して悪い見方をしている時、実は自分が相手とそっくりになっているとかそういうこともよく経験しています。
間違いなく言えることとしては、人間には悪いことを長めに思った時に本人の意志とは関係なくさらにネガティブな方への急激な引力が働いておかしなことになる。ということがたしかにあるということです。そうした現象があるということを知って、日々心を正し、言葉を正し、行いを正した生活をすることは誰にとっても大変有効なことだと思いますし、実際は悪霊が来ていなかったとしても間違ったことを考えそうになったときはヤバい!悪霊だ!と思って心を修正するようにすればそんなに大きな間違いは起こらないと思います。
おわり。