2nl zoomクラッシュへの道のり
目次
・負け組み時代の思い出(2018年 その1)
・「エドミラーのポーカースクール」との出会い(2018年 その2)
・snowie先生を購入(2018年 その3)
・4面は多すぎた?(2018年 その4)
・2nlの傾向(2018年 12月)
・対策
・あとがき
こんにちは、BIGMiyoMiyoです。
最近2nl(6max)をクラッシュしました。2万ハンドで大体+15bb/100handです。この数字は、仮に-10bb/100handを補正してもプラスになるものなので、クラッシュと断言して問題ないと思います。
この記事では、私が2nlクラッシュに至るまでの紆余曲折を記載します。
これは、どれだけ回り道をしたのかの記録です。
勝つために何をしたかについては、「・対策」の部分のみご参照ください。
何かが、あなたの2nlzoom攻略の手がかりになれば幸いです。
・負け組み時代の思い出(2018年 その1)
私はポーカー歴3年程度で、なかなか2nlを卒業できず困っていました。
「2nlは普通にプレイすれば誰でも勝てるよ」という都市伝説を信じて、ルースな周りに対応するため、プリフロップをタイトに保ちながら。
うまくプレイしているつもり、下ぶれてもいない、それなのに1時間1000handプレイしてもバンクロールは全く増えません。
青線のプラスと赤線のマイナスがつりあってしまう、下図のような成績がつづいていました。
・「エドミラーのポーカースクール」との出会い(2018年 その2)
ひゃっほう窓でお世話になっているシロさんのすすめで、「エド・ミラーのポーカースクール」を読みました。これは期待以上の名著でした。
相手の思考レベルに応じた考え方、そしてベットするべきボードへの理解が進み、ポストフロップが多少改善された…はずなのですが、それでも成績は+2bb/100hand程度で、下振れに耐えられるほどではありませんでした。
・snowie先生を購入(2018年 その3)
フリーロールで250ドルのトーナメントチケットを貰ったのを契機に、本戦での練習のため、PokerSnowieを購入しました。
しかし、snowie先生の提案するコールは相手のブラフレンジを広めに想定するため、ブラフ率のすくない2nlとは乖離しています。
A5sなどで3betする行為も疑問です。スターティングハンドも広すぎる気がします。snowieはかなり降りてくれますが、2nlの実践ではもっとコールされるはずです。
結果、snowieとの練習と2nl実戦とでまったく違うプレイをする本末転倒な有様となってしまいました。
・4面は多すぎた?(2018年 その4)
ポーカーはハンド数をこなす必要のあるゲームです。最低でも1万ハンドなければ、運の要素に隠されて実力が結果に反映されません。
だから4面でプレイして、ハンド数をかせぐ。場数をふやせば経験値だってたまって、自然とプレイが向上していくはず……ここまでの私はこう考えていました。
しかし、いつまでたっても成績は上向きません。
当たり前です。いくらハンド数をこなしても、改善点をみつけてなおさなければ、良くなるはずがありません。そのためには集中力を確保して、悪いプレイに気づく必要があります。
そこで2nlに敗北宣言し、1面でプレイすることにしたのです。
すると成績が飛躍的に向上!… するのはコミックの世界です。
ただ、1面のおかげでミスプレイが減り、全体の傾向も見えてくるものがありました。
・2nlの傾向(2018年 12月)
以下6点は、ほとんど周知の事実です。
①4bet率が低く、ほぼAAかKKである。
②3betに対するコール率が十分でない。ただし、ppでセットマインを狙う人は多い。
③アーリーからオープンした時、BBのコール率が低い。
④OOPでチェックした時、高確率でベットが返ってくる。
⑤フロップのレイズがほぼセット。
⑥リバーのブラフ率が極端に低い。
これらを見つめなおして、改善点を洗い出しました。
順に記載していきます。
①4bet率が低く、ほぼAAかKKである。
②3betに対するコール率が十分でない。ただし、ppでセットマインを狙う人は多い。
この2点から言えることは、「2nlでは3betを打つことが物凄く+EVである」ということです。
まず、4betされないことが非常に美味しいのです。
A5sなどで3betしたとき、フロップを見ることが出来る。
するとフロップでフラッシュが完成(0.84%)したり、フラドロ(10%)になるかもしれません。3betで降ろせなくても、11%の確率で二の矢がある。1割引ですよ。お安いじゃないですか。
それに、そもそも3betに対するコール率もひくい。
結構コールされるように思っていましたが、それはAAやKKがセットマインで割られた時の印象が強いだけでした。
だから、snowieの提案してくれたA5sで3betは正しかったのです。
私は思い込みで、勝てる提案を不採用にしていたのでした。
③アーリーからオープンした時、BBのコール率が低い。
AAがきたからオープンしたのに、EPからなのでウォークになってしまった。
よくある悲しい出来事ですが、2nlではこれが起き過ぎていました。
特にBBのコールが極端にすくない。つまり、アーリーからのスチールが成功しやすいのです。
にもかかわらず、私はロックにこだわり、snowieの提案よりせまいスターティングハンドでアーリーを戦っていました。
ここでも思い込みで損をしていたのです。
④OOPでチェックした時、高確率でベットが返ってくる。
かなり顕著です。
相手がチェックしたら何も考えずベットする人が2nlにはかなりいます。
これは明らかなリークです。
バリューハンドも広くチェックして、チェックレンジを強くすれば相手は自滅してしまいます。
ですが、バリューベットは打つべき、と思い込んでいて、私はチェックレンジを弱いまま放置していました。
⑤フロップのレイズがほぼセット。
ものすごく顕著です。
これはセットマインを狙う人が多く、完成したらレイズするからです。
そして彼らはブラフレイズをほとんどしません。
だから、レイズされたとき相手のハンドはセットなのです。
セット相手では、9アウツのフラッシュドローの勝率は25%しかありません。
それを単に4倍の法則で勝率36%と計算してしまっていました。
⑥リバーのブラフ率が極端に低い
2nlといえばリバーのバリュー過多。
代名詞といえるほどブラフが少ないのが現実です。
なので、snowieがどんなに怒ってもコールしてはいけません。
ナッツ以外はさくさく降りる。
私はその割りきりができていませんでした。
・対策
①②せまかった3betレンジを、snowieの推奨するレンジに拡張する。
少なめにしていた3betを、snowieの推奨する頻度に修整しました。
つまり、Axsなどで広く3betするようにしました。
③UTG、UTG+1からのオープンレンジを拡張する。
頻度をあげるため、この2つのポジションでは2.5bbオープンにしました。
snowieの推奨するように、UTGからAA~66、Axs、ATo+、KTs+,KJo+,QJsをプレイするようにしました。
④OOPでは、TPTKなどでもチェックを行う
もちろん、ウェットなボードではチェック頻度はあげません。
チェックしても十分にターン以降もたたかえる状況では、チェック頻度をあげることにしました。
⑤フロップで大きくレイズされたら降りる。
3betpotでAAでもレイズされたらフォールドです。
相手レイズ時に大部分を降りなければいけないので、30%ベットを採用しました。
2倍4倍の法則に頼っていたオッズ計算を、セット相手の場合についてエクイティラボで確認しました。
⑥リバーでベット/レイズされたら降りる。
リバーベットしてレイズされたら大部分を降りなければいけないので、30%ベットを採用しました。
副作用として、50%ベットではかなり降ろしてしまっていたマージナルなハンドからも、広くコールしてもらえるようになりました。
・あとがき
対策としてもっとも有用だったのは、3betとアーリーのオープンレンジ拡張です。ここでフォールドのコストを確保できたから、赤線がさがらずに青線が向上したのです。
つまり、プリフロップにこそ改善すべき点があったのです。
私は当初、プリフロップを軽視しポストフロップに改善点をさがしていて、ポーカーの書籍やsnowieについても、ポストフロップ周りばかりをみていました。
プリフロップは十分だろうという思い込みが、私を勝利から遠ざけていたのでした。
「2nlはプリフロップを普通にプレイすれば勝てる」
これが私の辿り着いた結論です。
とても当たり前のことですが、それができるのが強さだと思い知りました。
今後は、ポストフロップも普通にプレイできるように、頑張りたいと思います。
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