干渉波治療
こんにちは。最近はSNS運用が楽しいと思えるようになったのと同時に運用についてもっと勉強しないといけないなと感じています。
ブログも始めてみようかな。
先日、干渉波治療についてのセミナーを受講したので少しまとめてみたいと思います。
干渉波=干渉低周波治療器
1948年にオーストリアの医師ハンス・ネメック博士により医学会で発表されたことが始まり。
その後ドイツ・ネメクトロダイン社により干渉低周波治療器が発売され、特許の有効期限が切れてから世界中で製造されるようになった。
干渉波治療=ハンス・ネメック博士です。
しかし、干渉波治療の歴史が70年もあるとは驚きです。
うちにある機械は7年前のもので古いのかと思っていましたが、歴史から考えると最新クラス!
低周波:1〜999Hz
主に使用される範囲は1〜200Hz(200Hz以上はあまり効果がない)
※日本で認可されている電気治療器はほとんど低周波治療器らしい。
ちなみに高周波は10000Hz以上。
低周波自体の周波数はなんとなく知ってたけど、200Hzまでしか使われないんですね。
搬送周波数
1000Hz以上の中周波領域が搬送波として使用される。
干渉波治療では5000Hzと5100Hzの中周波が交差することで100Hzの低周波が生じている。
ちなみに脂肪の少ない方で1000Hzにつき約1cm深層に電気を搬送することができます。
脂肪組織は電気抵抗が大きいですもんね。
深層筋にアプローチしたければ搬送周波数を高くする必要があります。
今まで“ふくよかな方“にも“細身の方“にも同じ設定で干渉波実施していましたが、考えないといけませんね。
弱い刺激:神経機能を喚起する
微弱電流は組織修復に向いている
中程度の刺激:神経機能を興奮させる
適度な出力は筋出力などを促通する
強い刺激:神経機能を抑制させる
筋出力や疼痛に対しても抑制効果が高い
最も強い刺激:神経機能を停止させる
電気治療だけでなく、マッサージなんかにも当てはまります。
わかりやすいのは“揉み返し”です。法則の中の“最も強い刺激”が筋肉に加えられた時に神経機能が停止し筋に損傷が起こることで生じます。
この法則を理解していると“中程度の刺激“が有効だということがわかりますね。ただし、患者さんによっても違うはずなので刺激量に注意が必要ですね。
~40Hz:慢性的な痛み(C繊維)や神経症状(痺れなど)
40~80Hz:筋収縮(強縮)
80Hz~:急性的な痛み(Aδ繊維)
※強縮(刺激の間に弛緩がみられない連続した筋収縮)において40~80Hzの中でも周波数が高くなるとアウターマッスル・速筋の反応が強く出るため、周波数を調整することで対象筋をある程度選択することも可能。
例:80Hzなら腹斜筋、40Hzなら腹横筋 etc.
周波数によって収縮させる筋の選択もできるんですね。
そしてこれをうまく活用すると色々な応用ができます。
例1:対象筋を伸張位に保持+強縮=Ⅰb抑制
例2:対象筋の拮抗筋に強縮=Ⅰa抑制
僕もまだまだ勉強中で考えつきませんが無限に応用できそうですね。
効果が出るまでの時間も短いようです。
治療効果が見込めるもの
20Hz:トレーニング効果(かつては50Hzが一般的)
5Hz:筋収縮(短縮・筋ポンプ)、感覚閾値リセット、副交感神経優位
20Hzよりも高い周波数では収縮から60秒後に筋の張力が低下して効果が低くなってしまうことからトレーニングには20Hzが効果的であることが報告されています(森谷 1985)。
40Hz以上では強縮するから・・・ってことなんですかね。
最近では5Hzの微弱電流に注目が集まってるみたいです!
ここももう少し勉強しなくてはいけませんね。
電気治療による疼痛抑制の作用機序は“ゲートコントロールセオリー“だと考えられていましたが、近年では“内因性疼痛抑制作用“だと考えられています。
“疼痛抑制が持続する“というのが“ゲートコントロールセオリー“に対する疑問を生んでいるようです。
僕は今回のセミナーを受けるまで電気治療について否定的でした。一時的なものだし、根本的な治療方法ではないと。
そう思ってるセラピストも少なくないのではないでしょうか。
しかし、周波数による生体反応の違いを知り、セラピストが使うことによる応用への可能性を感じました。
同時に普段は原因や目的を考えながら治療を展開することを心がけているにもかかわらず、電気治療ではそこに目を向けることができていなかったと反省しています。
今回の記事はセミナーのまとめ的な内容で深掘りできていません。
電気治療だけでなく物理療法について、もっともっと勉強してみなさんに還元していきます!
今回はこの辺で失礼します。