過去の供養。土葬か、火葬か、それとも挑戦の炎か
次の挑戦に進むために、過去をどう扱うか、問われる。
辞めていった人の成果や知見、古いルールや仕組み。それらを整理するか放置するか、その選択が未来を決める。そんな気がしてる。
最近、ある和尚さんから話を聞いた。用地面積の狭い日本で土葬が難しい理由は「土壌汚染」。昔、土葬が当たり前だった頃に埋めたものを掘り返し、火葬に切り替えた歴史もあるという。
過去をそのまま放置することのリスクと、それを処理することの価値。
1人の人間の影響が良くも悪くも出やすいスタートアップも同じだ。
過去をただ残すだけでは腐り、未来を汚す。必要なのは、燃やし尽くして次の挑戦の糧に変えることなのかもしれない。
たとえば、辞めた人が残したルールや仕組みを「未来の資産」としてそのまま埋める。これは一見理にかなっているように見えるが、実際には危険だ。
「前はこれで成功した」「これがうちのやり方だ」という言葉が新しい挑戦の邪魔をする。組織が過去に縛られ、次のステージに進む力を失う。
過去を埋め続けるのは、未来への裏切りだ。腐敗した土に新しい芽は育たない。埋めるのではなく、燃やして次の挑戦の燃料に変えるべきだ。
火葬で過去をエネルギーに変える
必要なのは「火葬」だ。過去を燃やし、本当に必要なものだけを残す。燃えた後に残る灰は、次の挑戦の糧になる。
スタートアップにおいて、火葬的な整理は避けて通れない。過去のルールや仕組みを見直し、「今必要か」を厳しく問う。必要なら残すが、それ以外はためらわずに燃やす。
火葬には、過去を終わらせる力と、それを新しい力に変える力がある。このプロセスをやりきることが、組織の強さを生む。
炎で未来を切り拓く。
火葬でも足りない場合、必要なのは「野焼き」だ。一度すべてを焼き尽くし、その炎で未来を耕す。
組織に蓄積された古いルールや慣習、それに囚われた考え方。それらを徹底的に燃やし、挑戦に集中できる環境を作る。遠慮や中途半端な整理では、次の挑戦の邪魔をするだけだ。
野焼きのような炎の熱量が、挑戦を加速させる。燃えた後には、ただ純粋なエネルギーだけが残る。
それが、過去への敬意を持った供養。
リーダーに求められるのは、挑戦の場を整え、未来を切り拓くこと。
過去に囚われず、次に進むために燃やすべきものを燃やし尽くす覚悟が必要だ。
土葬で残すのか、火葬で整理するのか。更に自分の熱量・炎で、野焼きの如く焼き尽くすのか。その選択が未来の結果を決める。
挑戦は迷うものじゃない。行動が全てだ。
やるか、やるか、やるか。